
ほせ
@coffee_dog
2025年10月30日
自由の牢獄
ミヒャエル・エンデ,
田村都志夫
読み終わった
小さい頃に果てしない物語が好きだったことが懐かしくなって読んでみた。
自分が疲れてたのもあってなかなか理解するのが難しかった。短編集でどの話も現実と他の世界が存在する半幻想の世界観だった。好きな話はマックス・トムの手記と自由の牢獄かな。現実と半々よりか全くの別の世界線の方が受け入れられやすいかもしれない。半々の世界線だと急に他の世界観が現れることにちょっと恐怖感みたいなものを感じた。
わかりにくい世界観でありながらも共感できる部分はとても共感できた。例えば、自由の牢獄で男が扉を選ぶ場面では一つ選べば、他の扉の結末を知ることができないという部分では本当の人生みたいだなと感じた。訳者のあとがきでも訳者が作者と会った時に物語に解説をつけるのが、好きじゃないと言っていたという話があった。(訳者もそれに乗っ取ってあとがきを書いている感じがよかった。)私も解説を読むのは楽しいけどはっきりしすぎず、討論するのが好きなのでとても共感できた。何か明確な意図を読み取るよりも物語として楽しんで欲しいとあって、今回私が物語の全部を読み取れなかったことも、肯定してくれているような気がした。分からないなりに他の本も読んでみようかなと思った。

