
紫嶋
@09sjm
2025年11月1日
江戸人の教養
塩村耕
読み終わった
借りてきた
主に江戸時代に書かれたり読まれたりしていた様々な古書を読み解き、当時の人々の思想や価値観、日常の暮らしの様子などを解説する一冊。
元々が新聞の連載であったこともあり、コラム形式でさっくり読める内容になっている。ちょうど見開きで一項目ずつ、平易かつユーモラスな文調で読みやすい。
古書と一言で表してもその種類は豊富で、学者の手記もあれば一般人の日記や手紙、さらには店の納品書なども含まれる。
いずれも当時の様子を伝える大切な資料であり、(一部は写ししか残っていないものはありつつも)こうして紙と文字による情報が残り続けていることは凄いこと。
江戸時代の識字率や、様々なことを書き残すという習慣、そして出版の隆盛なども大きく影響しているのだと思う。
そう考えると、たとえ当時の人にとっては何気ないメモ書きであったとしても、重みが増すのを感じるのであった。