
きらた
@kirata
2025年7月20日
まほり 下
高田大介
読み終わった
山深き郷の祭祀を探る民俗学ミステリ
田舎に越してきた少年は、自分を低く見ている下級生の鼻を明かしたくて、1人山奥に踏み入る
そして、そこで和装の少女を目にし‥‥
ゼミ仲間との飲み会で話題に上がった“二重丸”にまつわる説話
ゼミ仲間の友人の実体験も含めたそれら話に心を捉えられた裕は、その話の町が自分の出身地に近い事もあり、大学の夏休みを利用して調査をはじめる
村に暮らす少年と調査をする大学生、2つの視点からなるこの話は、異なるアプローチから同じ郷の秘密に迫って行く
本作も、言葉/単語に難解さは感じます(『図書館の魔女』を読んだ方なら分かると思う)
しかしそれ以上に難儀さを感じたのは、大学生の裕が行う調査が、〈土俗的な因習に関する資料にあたる〉等の、古文書関連資料の解読にも及ぶ、との点
勿論、本文内で登場人物たちが“これはこう言う意味なのか”などの会話をしてくれるので、読み進める上での問題はないのだが‥‥
心情的には読めなくてすいませんとの感情が積み重なって行くので、地味に切ない
とは言え、青年と少年、別々の視点で追っていた事柄がある時期で合わさり、後は青年のみの話になるのか‥と思わせての怒涛の夜の展開には高田大介みを感じて鳥肌が立ちました
しかも騒動を乗り越え、帰宅の途に付く話の最後の最後
この最後の1行が非常に味わい深い
「あぁ、だから裕は‥」と、彼の行動を思い返し、否、本を読み返し、2度目の読書では彼の心に触れる事が出来る
やはり高田大介は読み返したくなる世界/作品を描く作家だなぁとしみじみしてしまった
人権と言うものに考えを馳せる内容でもありました
読んだ時期が今だったから、との事もあるでしょうが、法律で人権が保障されているからこそ、あの子を救える道があったのだと
‥‥
そんな事を考えて色々ぐるぐるしていました
最後に脱線しました、ごめんなさい