
いっちー
@icchii317
2025年11月1日
アンダイング
アン・ボイヤー,
西山敦子
借りてる
沁み入る
「お告げと診断」の章を読み進めているけど、これはがん事者でなくても読むのが辛くなる部類の読み物だ。
ただ、その中でも詩的な表現が多分に含まれていて、独特の読み心地になる。ただがん治療のことを一方的におぞましく思うのではなくて、著者と一緒に「がんになった世界」に放り込まれた気分になる。実際の数十分の一だろうけれど、それでも十分な孤独感を味わうことになる。
私はこれを、西洋医学とは異なるアプローチを将来的に試みる立場として手に取った。
けれどその立場の違いは究極的には些末なものだと読みながら悟った。
それでも、今のがん患者を取り巻く物語があまりにも冷酷なので、他の物語を提供できるような人になれたら良いなと思う。