
毎日
@nichi_nichi_sow
2025年11月3日
ピラネージ
スザンナ・クラーク,
原島文世
読み終わった
再読
再読!
この本はやっぱりすごいなーとあらためて思った。著者の想像力がすごい。見たことがないはずの場所なのに、読みながら頭に様々な光景が浮かぶ。でもこの光景も読んだ人それぞれによって違うんだろうなと思うとそれも楽しい。忘れられたもの、かつてのものが集まる場所だから、人によって思い浮かべるものが違ってくる。
作中の館みたいな場所があったらいいなと、結構な人が思うのではないかな。そしてそこに行きたいし、留まるのも悪くないのでは?と私は思ってしまう。犯罪として連れて行かれた状態はよろしくないけど、自ら選んで行くのなら問題ないよなぁってなる。寂しいと思うのだろうか?人が基本的に苦手というか、関わらないで済むならそれほど幸せなことはないと思ってしまう人間だから、人のいない世界に憧れる。「ウィトゲンシュタインの愛人」の世界も、実際に自分がその立場になったらと想像するのがすごい好き。というか落ち着く。夜全てのことに嫌気がさしたり、死にたいなってなってる時にこの世の中に自分一人になったとして、どういうふうに行動するかを考えていると心が落ち着く。
あと実際に存在しないという事が証明できない場合って、存在してるかもしれないって事になるんだっけ?なんか哲学かなにかの本でこういう命題?みたいなのあった気がするんだよな。「存在を証明できなければ存在してるとは言えない」だった気がするんだけど、でも文学とか芸術の中だったら逆でも良いもんな。

