
amy
@note_1581
2025年11月4日

ユリイカ(2025 10(第57巻第12)
三津田信三,
上條一輝,
井上雅彦,
伊藤亜和,
古田一紀,
梨,
澤村伊智,
藍内友紀,
阿津川辰海,
黒史郎
読み終わった
感想
フェミニズム
ジェンダー
排外主義
家父長制
ユリイカの澤村伊智特集読んだ!マジで1冊まるまる澤村伊智特集だった。
私は澤村伊智が大好きなのだが、もちろん作品がめちゃめちゃおもしろいという点がある。澤村伊智の作品はミステリ色もあり、怪異をどうしていくか何が原因なのかを探りながら物語が進んでいく。それがたまらなく好き。小野不由美のホラーも似た感じがある。
それも理由のひとつなのだが、もうひとつがホラー、つまり何かを怖いと思うことを原点とした創作をするにあたり、作り手側に有してほしい倫理観を持っているからというのがある。
何かを怖いと思う感情は偏見や差別の温床となりやすい。また田舎をイメージだけでおどろおどろしい因習があるものとしたり、自分たちとは違うものをむやみやたらに怖がり排除する排外主義にもつながりやすい。
人間が何かを恐れる、怖がることを作り出しそれを楽しむような創作物を世に送り出す人としては、そのあたりに無頓着でいてほしくないと思っているので、作品からも本人のインタビューなどからもそういった姿勢が感じられる澤村伊智の作品は、まさにフィクションとして思いきり楽しめる。
ユリイカでは私がそう思っていた澤村伊智作品のよいところを同じように批評している方々の文章がたくさん読めて、うんうんと頷きながら読んでいたし、たぶん絶対にニヤニヤしていたと思う。ユリイカがなぜ澤村伊智を特集してくれたのかはわからないけど、本当に感謝している。ありがとう!

