
む
@nii__59
2025年11月8日

イノセント
島本理生
読み終わった
比紗也の人生があまりに自分と重なる部分が少なくて、その行動に共感できないところが多かった
それは比紗也の境遇だったり、過去の出来事をきっかけにできた傷がそうさせてしまうものだとして、それでも色んな男性を頼って離れて、また戻ってを繰り返す生き方は、自分の力で立って欲しいと思わずにはいられなかった、子どももいるし
だけど私が比紗也と境遇だったら同じことが言えるかわからないし、結局は自分じゃないから何でも言えるだけなのかなあ
結局この物語を通して成長して変わったのは、真田だけに見えてしまった
勝ち負けを気にせず、丸腰の自分を相手に差し出す強さ、大切だろうな
如月はもっと自分のために生きていいのになと思っちゃう、でも比紗也の救済に全てを捧げることが如月の幸せなら、それもエゴかも
p.416 "人間の愛とは、相手に注ぐものであると同時に、過去の自分に与えるものなのではないかと思っている。彼らが今後どんな人生を送るのかはわからないけれど、もしおのおのが見つけた愛がずっと続いていくのであれば、彼らはすでに受け入れた過去の傷を、今度は少しずつ癒していくことになるだろう。そしてそれこそが、ぼくには人間の世界に存在する、唯一の救済に思えるのだ"
しらいわ・げんさんの解説がとてもしっくりきました◎