
𓇌𓅱𓇌
@dccxxiv___
2025年11月9日
読み終わった
再読
p.209
人間は、どうして泣くんだろう。
どうして、どうして、どうして、それを言うのが人間?
けれど、
涙を見てくれる人がいる。
疑問を受け止めてくれる人がいる。
それだけで、充分ではないか。
彼女は目を瞑って息を吸った。
静かに。
自分が泣くことを許すように、
沢山のことを許さなくてはいけない、と彼女は思った。
p.239
「クロンを人造人間だと思っている人も多いですからね。なんか、フランケンシュタインみたいな化け物だって。そう、クロンにすると、まったく同じ人間がコピィみたいに二人できると信じている人とか」
「あれって、一卵性の双生児の人権に関わる発言だよね」
「肉体が単なる入れものに過ぎない、問題はハードではなくて、そこに芽生えるソフトなんだって、なんていうのかしら、そういった・・・・・・、フィジカルな拘束から精神が解放される日が、いつか来るでしょうか?」
p.280
「人は、自分が許せないときに、悲しくて泣く、そして、自分が許せたときに、嬉しくて泣くの」