
しをに
@remnkkswn60306
2025年11月8日
正反対な君と僕 8
阿賀沢紅茶
読み終わった
前に1-3巻まで読んでいて(記録漏れ)、今回4-8缶一気読み。読了から3日くらい、要所を読み返しては泣き読み返しては泣きしてた。
どの子も、丁寧に丁寧な感情を言葉にし、行動し、より良い関係を探る努力をしていて、その誠実に泣けて泣けて堪らなかった。
そしてこんなにも言葉を尽くしているのに、心のど真ん中にある微細な熱や震えの核心のところは、言葉にならない間合いで見せる、この、この……漫画という手法の一つの結晶のようだ。
特に平。平だよ。
自分の中の劣等感や卑屈な感情を見つめすぎるあまり、結果として表に出てくる言葉や行為が他者への誠実という形にしか見えないのが物凄い。本人はそんなつもりないし、そんなふうに自覚した途端にまた苦しむんだろうとも思うけど、それも含めて凄い。
鈴木ちゃんと谷くんの関係はある意味でスタートした時からほぼ完成していて、ほぼ完成しているものを尚も大事に大事に扱っていく様こそがこの物語の表側だったと思うんだけど、だからこそ読者に見せる場面ってどこかで早々に尽きると思うんですよ。そこに混じる2つの別の物語、進行を続ける関係性。それぞれの正反対。
中でもやっぱり、タイラズマは鈴木谷組に対する裏主人公だったと思うし、彼らのある一点の結末を見せたあとの、最後の最後で私と君をひっくり返した僕と君の第一話で締める構成があまりにも好きでした。
3年生、あっという間で寂しかったなー。それこそが、敢えて我々にも容赦なく与えられたスピード感だという気もした。楽しかったよな。寂しいよな。それを抱えて、また、という言葉をお守りに、その時その時を繰り返し大事にしていくこと。
1週間置いてまた読み返してもまた泣くと思う。どうか幸あれ。ひとまずここまで。