
数奇
@suuqi
2025年11月13日

ストーカー
ボリス・ストルガツキイ,
アルカジイ・ストルガツキイ,
深見弾
読み終わった
様々な作品の元ネタになっている古典だけれど今読んでも面白かった。「ゾーン」と呼ばれる異星人の痕跡から遺物をハントする「ストーカー」たちの話で、人間の理解が及ばないヤバい現象の描写にゾクゾクする。<来訪>と呼ばれる遺物たちの通称やストーカーたちの通り名もいちいち面白い。ゾーンが何なのか、異星人たちは何者で目的が何かも説明されず終わるけれど、その「人間がただただ未知のものに振り回されている」状況の絶望感と、その中での逞しさが描かれていて、SFとしてはかなり異質だけれどそれが魅力的だった。ラストが唐突に訪れるが、この終わり方もまた良い。



