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数奇
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@suuqi
海外文学 / SF
  • 2025年7月9日
    神の子どもたちはみな踊る
    最近ドラマ化されていたことを全然知らずに、15年ぶりくらいの再読。村上春樹は「世の中の間違った場所にあるものを正しい場所に収め直す」ということを求めて書き続けている作家だと改めて感じたし、この本のテーマとなっている震災がまさに村上春樹のその作品性を決定づけた出来事だったのだと実感する。掴みどころはないが印象深い話が多い。『かえるくん、東京を救う』のインパクトはもちろん、『アイロンのある風景』は初読時にも素晴らしいと感じたが改めてとても沁みた。本当に美しい短編だと思う。また、全く覚えていなかった『タイランド』も今回改めて読んでとても良かった。
  • 2025年7月7日
    すべてがFになる
    トリックや真相については置いてけぼりを食らってしまい、正直かなり無理があるようにも感じて納得できていないのだけれど、展開やキャラクター、テーマは好みで楽しく読むことができた。96年の作品だけれど、「現実とは?」という命題や、テクノロジーに対する考え方などは現代でこそ共感できるようにも思える。犀川や真賀田四季の視点にはこの令和の時代にすらハッとさせられてしまった。考えさせられる文章も多く、他シリーズも機会があれば読んでみたいと思った。
    すべてがFになる
  • 2025年7月1日
    すべてがFになる
    読み始めました。先に『女王の百年密室』を読んでいたのでと序盤から「おっ」となる要素が出てくる。楽しみ。
    すべてがFになる
  • 2025年6月28日
    オーラリメイカー〔完全版〕
    オーラリメイカー〔完全版〕
    読書会の課題本として読んだのだけどあまりに内容が難しく、途中で挫折しそうになってしまった。表題作をなんとか読み終わっても理解が追いつかなかったのだけど、他の2編がとてつもなく面白くて、やはり表題作も理解できれば面白いはずだと2周した。それによってやっと理解ができて、壮大なスケールと面白すぎるアイデアにやられた。なぜそんなことを思いつくんだ&なぜこんな緻密に設定を描けるんだという衝撃もありつつ、抑制された文体のなかに潜むエモさとロマンがたまらない。かなり好きな作家だと確信したので他の本も読まなければ。
  • 2025年6月26日
    両膝を怪我したわたしの聖女
    両膝を怪我したわたしの聖女
    標題、表紙、「決壊する文体」という紹介文、すべてが気になる
  • 2025年6月26日
    八日目の蝉
    八日目の蝉
    映画が良かったので原作も読みたい
  • 2025年6月20日
    西の魔女が死んだ
    最近読書をはじめた友人が「読んだけど良さがわからなかった」と言っていたので自分も読んでみることに。梨木香歩作品を読むのは4冊目。読んでみて、日常のなかにスピリチュアルな死生観を描くのはやはりこの作家の持ち味なのだろうと感じた。 おばあちゃんの家で暮らす、自然に囲まれた生活はとても素敵で、心温まるものだけれど、主人公である「まい」がそこにとどまらないことを自ら選ぶというのがこの作品にとって重要な部分なのだと思う。魔女になる修行で肝心なことは「何でも自分で決める」こと。それはとても難しいことだけれど、まいはそのメッセージをおばあちゃんからしっかり受け取り、自分の人生を生きていく。 合わせて収録された短編『渡りの一日』でも、自分の生き方を貫く女性たちとまいの出会いが描かれ、美術館に飾られた、飛翔するサシバの群れの絵画からもその生き方を感じとり、まいは涙を流す。ちょっと不思議な世界観の中で、生きる上でのヒントやメッセージに富んだ作品であると感じた。 しかし、とても好きな作品だったかと言われるとちょっと合わない部分もある。文章、人物、会話など、個人的にどこか合わなさを感じてハマりきれないところもあったし、『西の魔女が死んだ』のラストもあまり感動できず。これまで読んだ梨木香歩作品に対しても、表現していることは好きだけどなんか合わないんだよなと感じてきたため、これも似たような感想になってしまった。
  • 2025年6月15日
    第四間氷期
    第四間氷期
    「未来を予言する機械」という設定でどうしてこんな飛躍的な展開を描けるのか。最後までずっと予想のはるか頭上を行き続ける展開で、その発想力に戦慄する。 予言機械もあくまで人間がデータを提供して推理を行うというもので、人格までも再現できるあたり、今だとchatGPTのようなAIを思い出させる。1958年の作品で日本では最古の長編SFと言われているらしいけど、コンピューターも無い時代にこれが生まれているのは信じられない。 「この物語は未来を否定も肯定もしない」という安部公房のあとがきも痺れる。未来とは現代の価値基準からは断絶されたものというリアリティ。最後の、未来の人類から見た現代人の描写にはゾクッとした。安部公房作品にしては不条理さも薄く読みやすく、とても面白かった。
    第四間氷期
  • 2025年6月6日
    カラスの親指 by rule of CROW’s thumb
    図書館の返却期日まであと2日しかない(延長もできない)状態から読み始めたのに500ページを二日で読み終わってしまうほどの読みやすさだった。 道尾秀介は『シャドウ』『向日葵の咲かない夏』がとても好きなので他作も読んでみようと手に取ったのだけど、清々しいほどのエンタメっぷりに驚く。展開もかなりご都合主義的で、こんな作品も書くのかと意外に思った。しかし真相まで読むとそれらにも納得がいく。真相はある程度予想できていたのだが、予想以上の内容でさすがだなと思わされる。とはいえ、やはり上手くできすぎていて話が綺麗すぎるかな、と思ってしまい、上述した2冊に比べるとあまり好きになれなかったかも。
    カラスの親指 by rule of CROW’s thumb
  • 2025年6月4日
    女王の百年密室 GOD SAVE THE QUEEN
    ReadsってURLも貼れるのかしら?noteに詳しい感想を書きました。 https://note.com/suu_ki/n/nc3fd41702f22
  • 2025年6月4日
    美術の物語 ポケット版
    美術の物語 ポケット版
    序文の時点で既に名著の予感がプンプンする。少しずつ少しずつ読んでいきたい
    美術の物語 ポケット版
  • 2025年5月27日
    鍵のかかった部屋
    鍵のかかった部屋
    ニューヨーク三部作完結編。物語としては独立しているが、『ガラスの街』に登場する人物と同じ名前の人物が登場するなど、前二作との関連性が高い。この作品もまた主人公が探偵のように人探しをする話になっていて、三部作の完結編としてメタ的な視点も含みながら現実が錯綜していく様子が描かれている。 物語の辿り着く場所は抽象的であるものの、やはりオースターの鋭い文章が素晴らしい。自他の境界、そして現実と空想の境界が歪んでいく感覚の言語化は狂気的な美しさすらある。
    鍵のかかった部屋
  • 2025年5月24日
    ヴァイオリン職人の探求と推理
    ヴァイオリン職人の探求と推理
    オノ・ナツメによるカバー版を読了。幻のヴァイオリンを巡って起こる殺人事件というミステリーでありつつ、徹頭徹尾ヴァイオリンという楽器に良くも悪くも魅せられた人たちの話に終始しているのが面白かった。お金の話や贋作の話など汚い話題もリアルに描いているからこそ、楽器の、音楽の美しさが際立つ作品になっていたと思う。 推理パートでは様々な土地を渡り歩き、イタリアはじめヨーロッパ諸国の街並みを感じられる描写もまた旅行記のような楽しみ方ができてよい。推理としてはかなり都合よく話が進んでいく感がありやや平坦で退屈にも思ったが、犯人が誰かよりも、「音楽」の正しいありかを探す物語になっているのはとても良かった。
    ヴァイオリン職人の探求と推理
  • 2025年5月23日
    プロジェクト・ヘイル・メアリー 下
    プロジェクト・ヘイル・メアリー 下
    よい、よい、よい!一体どんな結末を迎えるのかハラハラしながら読んでいたが、まさかこんな展開になるとは。意外でありつつも最後まで読者が望む展開を見せてくれた、バディものとして最高の結末だと感じる。 上巻のワクワクした展開に比べると下巻からは少し中だるみも感じてしまって、特に過去パートに面白さをあまり見出せなかった(ストラットのやり方にも納得がいっていない)のだが、ロッキーとの共闘がやはり素晴らしく、結果的には大満足の内容だった。「ちょっと都合が良すぎるのでは?」と思う部分が出てきてもちゃんと後からその理由が説明されることが多く、しっかり考証が行われていることに脱帽する。
    プロジェクト・ヘイル・メアリー 下
  • 2025年5月19日
    小説
    小説
    この本が課題本の読書会があったので、それが終わってから読了記録を残そうと思っていたので改めて。 「小説」という媒体に魅了された2人の少年が親友となり、主人公はただの読者として小説を楽しむ中、友人は作家として目覚めていき、進む道が分かれ始める。そんな青春小説だと期待して読んでいて、2人が仲良くなる経緯から、髭先生と呼ばれる老人の屋敷に出入りするようになる展開などにワクワクしていたが、後半は現実を超越した話になり困惑させられた。終盤の展開はぶっ飛びすぎていて、最初は「なんじゃこりゃ?」と思ってしまったが、「人がエネルギーを補給するために生み出した虚構が小説となる」というテーマがあるため、虚構であればあるほどこの作品のテーマの強度が深まるのだなと気づいた。創作する側に立たない人を肯定する物語というテーマだけでも優勝している。とても良い作品だった。
  • 2025年5月17日
    [映]アムリタ 新装版
    ぶっ飛んでいたころの野崎まどということで気になる
  • 2025年5月17日
    タイタン
    タイタン
    『小説』が面白かったのでこちらも気になる
  • 2025年5月16日
    プロジェクト・ヘイル・メアリー 上
    プロジェクト・ヘイル・メアリー 上
    ひとまず上巻を読了。面白い……。宇宙船の中で記憶喪失になった主人公が、たった1人で状況を推理しながら少しずつ記憶を取り戻して行く展開は、謎解きゲームみたいでワクワクする(というか僕が大好きなゲーム「Outer Wilds」みをすごく感じる)。上巻後半「ロッキー」の登場からはもうページを捲る手が止まらなくて……早く続きが読みたい!
  • 2025年5月13日
    街とその不確かな壁(下)
    単行本で読んで以来2年ぶりの再読。初読時と同様にとても感動した。この作品で描かれている孤独・喪失・再生は自分のために書かれていると錯覚させてくれる。難解な部分はありつつも、村上春樹の他作品よりわかりやすく心に響く、前向きな救済が描かれた内容にも感じる。自分の「影」を受け入れること。「影」に受け止めてもらうこと、それを信じるということ。村上春樹が得意な冒険譚的要素は薄く地味な作品かもしれないが、自分の人生においてとても大切な作品だと思える大好きな小説だ。
    街とその不確かな壁(下)
  • 2025年5月12日
    第四間氷期
    第四間氷期
    昔からのフォロワーがオススメしていて、安部公房の描くSFとのことで気になっている
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