
jirowcrew
@jirowcrew
2025年11月18日

簡単な生活者の意見
秋山駿
ちょっと開いた
「人間には、人間性というものがある。私はそれが嫌いだ。私は戦争中の少年だった。人間性を言う言葉は、嘘ばかりである。ところが、石ころには、石ころ性というものがある。私はそれは好きだ。人間は、割れば、嘘ばかり出てくるが、石ころは、いくら割っても砕いても、同じ石ころである。ただ、自分の存在と自分の時間とに耐えて、何一つ物も言わずに沈黙している石ころよ、お前が私の教師だった。」
(『石ころへ』)
生命の宿る「石ころ」は果たして可能だろうかと考える。
人間の目に見つめられているとき、それは可能だと思う。まなざしとともに込められる著者の石ころに対する思いは、愛であり、叶わぬ憧れであるからこそ。
