ヨミスギヨミコ "シュレーディンガーの少女" 2025年11月19日

シュレーディンガーの少女
一言でいうと面白すぎた SFあんまり読まないけど、「世界が〇〇だったら」っていう題材が各作品分かりやすくて読みやすい。 ディストピア感はちょうど良くて、絶望感溢れる感じではなく時にコミカルで早い展開にどんどん吸い込まれていく。 最初の4作は、本当に未来がこうなってたらおもしろいなとか、そうなっててほしいな、とか私の願望と希望が詰まってた 太ってたらダメですか?と異世界数学は、ファンタジー要素強めで非現実的なのに、「太る」とか「数学」とか、割と身近なテーマで描かれていてわかりやすいからこそ、読みやすくて物語に入り込みやすい。 数式がどうとか、量子力学とか、科学的要素多めだったので、もっと頭良かったらもっと楽しめたのかなぁと思った。 自分にそこまでの学がないのが悔しい!!!! 最後の2作に感しては1回じゃ理解できなくて2.3度くらい見返した笑 ペンローズの乙女に関しては、南の島と宇宙の終わりと、歴史のこだまがどう繋がってると解釈するのが正しいのか、そもそもどういう繋がりの意図があるのか、読み終わった今でもまだ謎だけど、果てしない時間軸が壮大で、宇宙物が好きな私にとってはかなり興味の沸くストーリー。 違う作品、違う世界線なのに6作品に共通するモラヴェックとか、手の形の徽とかの細かい設定が一貫してよかったな。 最後のタイトルにもなってる「シュレーディンガーの少女」は、これまでの作品の解も隠れているような気がして、伏線とまではいかないが繋がりを感じれるところにニヤけた 全作品面白かったけど、「六五歳デス」と「秋刀魚、苦いかしょっぱいか」は結構好きだったな、 「異世界数学」も数学苦手だし式に関してはほとんど忘れてたけど、設定が斬新で良かった。 各作品、この後どうなるんだろう!というワクワクがあったり、物語の着地点がちゃんとあって、最後にはちゃんとスッキリする。 中だるみもしてなくて、内容が濃くて満足度が高い。 松崎有理さんの他の作品も読んでみたいと思った1冊。
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