
gato
@wonderword
2025年11月21日

俺の歯の話
バレリア・ルイセリ
読み終わった
ベラベラと口八丁手八丁でリッチになってアメリカからメキシコへ凱旋した競売人のおっちゃんが、生き別れの息子に復讐されるお話。
饒舌な一人称であっという間に警備員からマリリン・モンローの歯を移植した競売人にまで登り詰める冒頭はかなり好きで、目録小説が好きなので歯をめぐるホラ話も楽しかったのだが、「マリリンの歯移植」が驚きの頂点だったなーって感じ。もっとハイテンションに狂ってほしい。競売人の自己陶酔にスポットを当てたのは面白いと思った。
英訳者が作ったという脚注代わりの年譜が愛に溢れていてよかった。装幀もいい。

