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@wonderword
英語勉強中 まとまった感想はブクログに書いてます
  • 2026年7月10日
    アメリカ講義(カルヴィーノ)
    アメリカ講義(カルヴィーノ)
    これも版元品切れマジか?! 私はこの『アメリカ講義』とエーコの『小説の森散策』(こっちは在庫あり)に読み方を教わったおかげで、ちょっと厄介なタイプの現代小説を楽しめてると言っても過言ではない。特にカルヴィーノは「新たな千年紀」=21世紀以降の文学の方向性を読み切っていてすごいんだ。
  • 2026年7月10日
    アルゴールの城にて (岩波文庫)
    アルゴールの城にて (岩波文庫)
    みんな岩波文庫100周年記念復刊リクエストの話をしているので便乗したくて特設サイトを見たら、リクエスト対象一覧に『シルトの岸辺』は載ってるのに、同じく品切れ中の『アルゴールの城にて』はなくて悔しい。 超濃厚なザッハトルテのような幻想ロマンス。絵画的なイメージを微に入り細に入り描写するコマ送りのような話運びは、山尾悠子作品のファンにも刺さると思う。たぶん山尾先生は絶対どっかでグラックの話してるよな。
  • 2026年7月8日
    驚異と怪異
    驚異と怪異
    「パラノマサイト FILE38 伊勢人魚物語」のゲーム実況を見ていて、そういえばこの本に人魚のミイラがたくさん載っていたなと思いだした。 実際色んなタイプのミイラが紹介されていて面白いのだが、それよりも小山修三のコラム「人魚とジュゴン」で取り上げられているアボリジニの彫刻が興味深かった。 人魚ならばジュゴンはないかと探したら、東のグマッチ族の彫刻群を見つけた。 しかし、そのなかに四角いだけのものがあったの で何だと聞いたら「肉である」と。 ここではジュゴンは単なる食料でしかなかったのである。(50p) ジュゴンの肉は栄養豊かでごちそうだったそうだけど、それを彫刻にする発想に少し笑えるところと、やっぱり特別な肉だったのだろうなと思えるところがある。
    驚異と怪異
  • 2026年7月5日
    シャムロック・ティー
    シャムロック・ティー
    久しぶりに通しで読んだ。カレンダーは聖人伝説にまみれ、ジョイスとイェイツは神父になりウィトゲンシュタインは彷徨える庭師となり、ブラウン神父が実在するノスタルジックで少し歪んだ世界で、不思議な力にめざめていく少年少女たちのジュヴナイル。 かと思いきや、北アイルランドにおけるユニオニストとナショナリストとの激しい抗争を下敷きにした陰謀小説でもある。饒舌なトリビア(年代を感じさせるファッション描写の異様な細かさが楽しい)の裏でカーソンが書かなかったことを考えながら読んだら、セレスティーン叔父さんの「君たちはミツバチに似ている」や、モーリス叔父さんの「自由意志さ、わかるね。許してくれるよ、な」にゾクッとした。 表面的には最後までのんびりしていて幻想的でズッコケ気味なのだが、ペレーヴィンの『宇宙飛行士オモン・ラー』とも共通する、受け継がれる憎悪とプライド、それを守るために固く築き上げられた物語のおかしさとかなしみがある。でもその世界観のなかに、中世から障害者を周縁に追いやらない共同体を育んできたゲール(フランドル)のお話が入り込んでいたりする、カトリック世界ならではの豊かさにも気付かされる。 そしてやっぱりカーソン本の魅力といえば、栩木伸明さんの訳文! 特にこの『シャムロック・ティー』では、ベレニスの声の訳し方が本当に大好きだ。 やあ、イトコ君、なんで手紙書いてこないんだっておもってるよね、わかるんだ。あたしも君のこと考えてたから、君もおんなじだろうってわかるわけだよ。あたしのことなら心配いらない。元気。君もたぶん元気だよね。元気でいろよっておもっててあげるよ。あんなことになっちゃってあたしのせいだって怒ってる、もしかして? 61p
  • 2026年7月5日
    戦争に協力したゲームたち
    戦争に協力したゲームたち
  • 2026年7月5日
    著作権全史
    著作権全史
  • 2026年7月4日
    歪み真珠
    歪み真珠
    昔はコラージュのないロマン・コラージュのような「人魚たち、娼婦でいっぱいの海」がお気に入りだったが、最近はこの時期になると「水源地まで」を読み返したくなる。 子供のころ住んでいた家は柴垣の木戸のすぐ外に水門があった。それは五歩で渡れるほどの石橋を渡した用水路の水門なのだが、水はこうして管理するものだと見て覚えながら育ったように思う。まさか水源地の管理の当番が回ってくる魔女を恋びとに持つことになるとは思いもしなかった。 75p
  • 2026年7月1日
    探偵小説の黄金時代
    探偵小説の黄金時代
  • 2026年6月30日
    Searoad
    Searoad
    今年の上半期ベストにしてオールタイムベスト。 しかし最後に置かれた'Hernes'はシングルマザー家庭育ちには刺さりまくって辛かった。浮気男の見苦しさも、妻のキャリアをコントロールしようとする男の陰湿さも、見事な会話文のおかげでくっきりと脳内映像化されるのがしんどくて何度も休憩が必要だった。でもリリカルでリズミカルで率直で孤独で脆くて強い文章が本当に素晴らしい。
  • 2026年6月28日
    世界幻想文学大系44 月世界への旅
    世界幻想文学大系の思想史ノンフィクションといえば、こっちも文庫化してほしい!
  • 2026年6月28日
    普遍の鍵
    普遍の鍵
    ええええええええええ『普遍の鍵』がちくま学芸文庫入り?!?!?!!?!!!!????
  • 2026年6月28日
    グデリアの死んだ家
    グデリアの死んだ家
  • 2026年6月27日
    Searoad
    Searoad
    114pまで。 これはすごい、すごい連作集だ。クリスティの『春にして君を離れ』を読んだときにも思ったけど、ジャンル小説で第一線を走る人たちは「何の情報を隠して、いつ・どんなふうに開示するのが一番効果的なのか」を練りに練り尽くしているから、日常的なリアリズム小説を書いてもテンションが弛まずスリリングなのだと痛感する。老いと死と諦めと男女間の断絶がテーマの小説群なのに、おもしれっ!と夢中で読んでしまう。
  • 2026年6月26日
    Searoad
    Searoad
    67pまで。 "Geezers" "In and Out"を読む。「歳を取る」ということが一つのテーマとして鳴り響いている。この二篇を続けて読むことに意味があるし、そこで掴めたものがその前に置かれた作品の理解にも低く響いてきて、Klatsandという町が、そこに満ちる潮風と波音が聞こえてくるようになってきた。アンダーソンの『ワインズバーグ、オハイオ』を再解釈したような味わいもある。
  • 2026年6月24日
    Vera Wong's Unsolicited Advice for Murderers
    サンフランシスコのチャイナタウンで中国茶専門店を営むおばあちゃんが余計なおせっかいを焼きまくるコージーミステリー。邦題『ミセス・ワンのティーハウスと謎の死体』唐木田みゆき訳 ハヤカワ文庫。 こういう純粋なエンタメ小説を読むのは久しぶりだったけど、2日で読み切れた! 好みで選ぶと重めの本に寄りがちなので、こんなふうに軽い読み味のものを併読するのがいいかもしれない。 犯人当ては早い段階でメタ読みしたのが当たってしまったが、殺害方法やミスリードには中華系コミュニティの文化が利用されていてよかった。でも本書のキモは謎そのものよりも、Chinese Motherという肩書きを利用して余計なお世話をしまくり他人の事情に首をつっこみまくる主人公ヴェラの活躍を楽しむことに尽きる。 ヴェラはその圧と思い込みの強さで相当なことをやらかすが、それでもお茶と料理の美味さで次々に人を懐柔し、息子には冷たくされてても、新しく出会った若者たちからは尊敬され愛されるようになる。1/3くらいまで読んで、ああこれは60代独居女性の夢小説だなと思った(笑)(※実際の著者は全然若い)。キャラ造型が単純でけっこうご都合主義的だけど、おばあちゃんの夢小説と思い込んで読むとグッとくるところがある。序盤の寂寥感と終盤の展開を照らし合わせてちょっと泣いてしまった。 ただマーシャルの深みも何にもない悪役っぷりはちょっといただけない。こういう群像劇的なコージーミステリーだとエリー・グリフィスが好きだけど、グリフィスはキャラに事件とは直接関係ない人間的な謎をまとわせるのが上手いし、ひねくれた人が多いから会話も捻りがあって面白いけど、本書は殺人事件が起こること以外はディズニー映画のようなキャラしかでてこないので、人間関係を解きほぐすという面白味が薄い。その分ヴェラが濃いからいいじゃんってことなんだろうけど。
  • 2026年6月24日
    私と言葉たち
    私と言葉たち
  • 2026年6月23日
    Searoad
    Searoad
    42pまで。 最初の三篇を読む。物語を必要とする人、大きな物語の小道具のように扱われてきた人のおはなし。"Hand, Cup, Shell"がヴァージニア・ウルフへのリスペクトに満ちたオマージュだった。
  • 2026年6月21日
    魔の道
    魔の道
  • 2026年6月21日
    Somebody Is Walking on Your Grave
    墓地巡りが趣味のエンリケスによる世界墓地紀行エッセイ。面白かった〜! 『秘儀』で結構ミーハーだろこの人と思ったのは正解で、このエッセイではバンドの追っかけ回顧録や有名人の墓探しなどでユーモラスにそのミーハーさが発揮されている。もちろん老いと死に向き合いながらスターを語るという哀しみがまとわりついてもいるけれど。 それにしても等身大(かそれ以上)の彫像が立ち並ぶカトリックの墓地って、日本人の目にはそれだけでアトラクションのようだ。南米には19世紀以降にイタリア系移民のブルジョア層が持ち込んだ慣習らしい。西洋文化圏ではオリジナルで抜きんでた墓を持つことへの強い憧れがまだ根強く残っていると知った。思わず小池寿子の『屍体狩り』を連想するような、耽美でナルシスティックな彫像が20世紀にもボコボコ建てられている。 明言はされないが、墓地を通じて裕福な移民と原住民の力関係を眺めるというのがテーマになっていると思う。権威の誇示としての墓所、ゴーストツーリズム、カタコンベに積まれた骨、軍事政権に拉致され墓を持つことすらできなかった〈行方不明者〉たちなどを、時に当事者、時に好奇心旺盛な観光客目線で語っていく。エヴァ・ペロンのエンバーミング遺体が辿った波瀾万丈な旅とそれにまつわる都市伝説もすごかった。アジェンデ『精霊たちの家』の最初の死体姦はこれが元ネタなんだろうか? エンリケス自身、日本人的にはギョッとするようなことをやらかしていたりするので、邦訳されたらどんな反応がでてくるか楽しみ(笑)。重たい歴史を扱いながらも笑えるエンタメ本でもあるので、この軽い読み口そのまま訳されるといいな。
  • 2026年6月16日
    Papyrus
    Papyrus
    パピルスに始まる〈本〉と文字の普及が西洋の思想をどんなふうに変えてきたか、歴史・現在への影響・個人的な思い出・トリビアを混ぜ合わせてさまざまな角度から語り尽くす盛りだくさんな本だった。邦題は『パピルスのなかの永遠 書物の歴史の物語』(見田悠子訳 作品社)。 マングェルの『図書館 愛書家の楽園』とかエーコ/カリエールの『もうすぐ絶滅するという書物について』を思いだしながら読んでいたけど、思想的にはグリーンブラットの『一四一七年、その一冊がすべてを変えた』が一番近いと思う。そして当然ここに挙げた全員この本に引用されている。未知の本(特にスペイン語圏の)との出会いもあり、読みたいリストがまた増えてしまった。 歴史的には既読のAdam Smyth 'The Book-Makers'(邦題『本作り500年の歴史』)や、Rolland Allen 'The Notebook: A History of Thinking on Paper'と響きあうところも多く、この辺の事情がまったりと掴めてきたかも。 グーテンベルク以降を扱ったアダム・スミスの本だと出版文化の普及=読者の増加は完全にポジティブなものだったけど、古代では完全にプライベートな空間で読まれていたものが〈顔の見えない読者〉まで広がっていくという作家側の恐怖や嫌悪感があったという。この辺の心境は何周かして、SNSが普及した2010年代以降にあえてZINE作りが流行りだす流れをも説明できている感じで面白かった。
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