
美湖
@mikoti
2025年12月7日
カメラは光ることをやめて触った
我妻俊樹
かつて読んだ
メモ帳を見返していて改めてすんげー歌ばっかだなと思ったのでメモ
「みじかくてさびしい映画だったけど本当のバスに人が乗ってた」
「模様があったすごくうれしい畳まれた傘をおまえにさしてやる」
「買ってあげるとゆびさす星は大きくて住むにはきっと勇気がいるよ」
「林にも思い出せない窓がある 玄関だって噂にすぎない」
「ポスターは明け方の海になれるかな なれないほうへ瞳が泳ぐ」
「貸しボート屋の足もとのラジオから死なないように笑わせる森」
「海原は瞼に借りがあるらしく眩しさもきみの当番だから」
「話を弾ませているのは春の雨に揺れる真っ黒な電線」
「ほんとうはあなたが蹴るとうれしくてたんぽぽは大空にひろがる」
「手がとどくあんなにこわい星にさえ 右目が見たいものは左目」
起きられない朝のための〜で我妻さんの言語感覚の鋭さに震えてこの歌集を手に取ったんだけどやっぱり一線を画している感がある
物を使った比喩表現って世に溢れるほどあるけど我妻さんは完全に物になりきって表現をしているのではないのかなぁ
でないと真っ黒な電線が春の雨のなか話を弾ませているとか考えつかなくない...?真っ黒な電線って言葉でも景でもめっちゃこわい感じあるのに、たしかに真っ黒な電線とおしゃべりするとき雨の中ぶんぶん揺れてたら相槌のうまさに乗せられて喋るの楽しいやろうなぁとか思って愉快な気分になった
