
彼らは読みつづけた
@findareading
2025年12月10日
百鬼園先生と私
内山保
読み終わった
電子書籍
*読書で見つけた「読書(する人)」*
《「先生、先生の本には頁がのっていませんけれど、どうしてつけないのですか。買った方で、あれじゃ不便でしょうがないんじゃないですか」
「そうだよ。僕はわざと、つけなかったんだよ。買った者たちが、僕の本を読んでいて途中でやめて、またあとで読むとき、此の前のつづきから読まないようにするためだよ。ほんとに僕の本を読んでくれるのだったら、読みかけにしても、また始めから読めばいいので、自分の本を前のつづきで、後から、そのあとを読まれるなんていやなことだねえ」
私は呆れてしまった。何という頭曲りだろうと思った。いちいちいうことが変わっている。私はおかしくなって、笑い出した。》
— 内山保著「『冥途』縁起」(『百鬼園先生と私』2024年7月Kindle版、中公文庫)
