蒼凍星 "ブラック・トムのバラード (..." 2025年12月11日

ブラック・トムのバラード (はじめて出逢う世界のおはなし アメリカ編)
一時期ラヴァルさんが気に入って、翻訳本を探したけれど、『デカメロン・プロジェクト パンデミックから生まれた29の物語』のアンソロジーに短編が一編見つかっただけだった。短編もやっぱり好きだった。 ジョーダン•ピール監督が気になっていて、ドラマ『ラヴクラフトカントリー 恐怖の旅路』を観たりしたので、その影響もあったかもしれない。ドラマの映像がなかなか斬新だったりして。 ピール監督はブラック•ホラー•ジャンルというものをもっと世界にアピールしたいそう。 『どこかで叫びが』というブラック•ホラー本まで編集されていた。本屋さんで見かけ、なぬ!?となった。多彩な監督さんである。この本にラヴァルさんが入っていないか確かめたけれど、残念ながら入っていなかった。 ピール監督は、差別が酷かった時代、黒人の生活はホラーそのもの、というような事を仰っていたように思う。それを頭の片隅に置きながら彼のホラー作品を見ると、寒々しさはいっそう際立つ。 ラヴァルさんのこの本も、敬愛する差別主義的なラヴクラフト氏へ、複雑な思いを込め、物語を創り直したそうである。 この本は東宣出版さんの「はじめて出逢う世界のおはなし」シリーズのなかの一冊なのだが、シリーズが不思議なチョイスで気に入っている。 今、タイムライン本流で、なぜかタタールフェスのようですが、はじめて出逢うシリーズからブッツァーティさんの本も一冊出ていますね。『古森の秘密』神話的でとても好きでした。 他の短編集『魔法にかかった男』のなかの「屋根裏部屋」なども強烈な印象が残る作品でしたが。 でもブッツァーティさんて、本職は画家です、と仰っていたり。副業で荒稼ぎですかね。
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