やえしたみえ "智恵子抄改版" 2025年12月11日

智恵子抄改版
智恵子抄改版
高村光太郎
有名な一部の詩しか知らなかったけど、他もすごく良かった。特に『人類の泉』『僕等』は素晴らしい。これだけ美しい詩を書けるのだから愛というのは素晴らしい。 こんなふうに愛しあえるのは運命的なことだ。もし智恵子が東京にいたことで寿命を縮め、高村と結婚せず故郷にいたら長生きできていたんだとしても、やはりこの二人は結ばれる他なかった、神がそのようにされたのだと思う。 中々詩そのものには乗り切れないという人は、『智恵子の半生』以後のページを先に読むと解像度が高まるのでいいかもしれない。 ──「ね、君、僕はどうすればいいの、智恵子が死んだらどうすればいいの? 僕は生きられない。智恵子が死んだら僕はとても生きてゆけない。どうすればいいの? え?」 (p.168) この狼狽から立ち直り死後もなお智恵子のことを歌い続ける。なんて大きな愛だろう。そして智恵子側も絶えず高村を想い、尽くしていたことが語られている。この二人の愛は、およそ人間が持ち得る最大限の愛、全く理想系の婚姻と言ってもいいのではないか。俗っぽい感想を言うと、羨ましい。
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