たにこ "胃が合うふたり" 2025年12月12日

たにこ
たにこ
@chico75_11427
2025年12月12日
胃が合うふたり
胃が合うふたり
千早茜,
新井見枝香,
はるな檸檬
イラストとタイトルに惹かれて読了。 食エッセイかと思いきや、対人関係やストレスへの対処、自分のしたいことなど赤裸々に書かれていてすらすらと読めた。 性格は似てないけど胃が合うってのは、その人の根っこにある価値観が重なってる部分が多いからかのかな〜と個人的に思った。 近づきすぎず、相手に気遣わせず、会いたい時に会う。そんな関係は大人になった今、構築するのは難しい。そういう人と出会えたらいいな。そう思うエッセイでした。 出てくるご飯はめちゃくちゃ美味しそうだけど、地方住みなので行くハードルが高いのが心残り😭
たにこ
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@chico75_11427
好きなとこ抜粋 <新井見枝香> もう真夜中で、静かなんだけど賑やかで、こうやってずっと優しくされていたいと思うのに、もうこれ以上優しくしないでほしいとも思っている。私には人に愛される資格なんてないの、なんて台詞を聞くと、馬鹿言ってんじゃねぇ、黙って愛されとけ、と思うのに、自分にもうっすらとした後ろめたさがあることに気付く。それは案外、悪いもんじゃない。他人に与えられる愛情によってしあわせを感じる、とはそういうものだろう。(P70) 他人の「クチャクチャ」は気になるのに、「ズゾゾゾ」に寛容なのは何故か。人と食事をすると、自分の当たり前がゆらぐ。私は彼女とのそれが、楽しくて仕方がない。別々の人生を長く歩んできたからこその、面白味だ。(P87) <千早茜> 友情と恋愛はまったく違うようで似ている。もしくは、似ているようでまったく違う。吉野朔実の『恋愛的瞬間』という大好きな漫画があって、友情と恋愛の違いはなにかと訊かれた心理学者がこう答える。「恋愛はあらゆる抵抗に打ち勝つ相思相愛の力 友情は相思相愛でありながら抵抗によって達成出来ない疑似恋愛関係」。抵抗とは肉体や条件が受け付けないことであり、すなわち友情は抵抗があるにもかかわらず気持ちのベクトルが向き合っている人間関係と言ってもいいとある。(中略)私は彼女との関係に名前をつけたくなかった。つけられたくもなかった。だから、誰に訊かれても無視した。周りにどう思われてもよかった。誰かの許可をもらって彼女との関係を作りたくはなかった。今となってはそれこそが友情なのだと思う。(P77〜78)
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