
Takahiro Hirano
@taka_164
もうそろそろ読み終わりそう。日本近代文学の起源にある古典として読み始め、途中で挫折するかなと思いきや、思いの外楽しく読んでいる。
「古典」という一般的な評価なので、厳しいものを想像していたが、もちろん、文章は古めかしいのだけど、あらすじは非常に素朴というか、よくある男女間の話。主人公文三の煩悶は理解できるが、正直、滑稽だなと思ってしまう。おそらく、二葉亭四迷もそのことに自覚的で、その滑稽さを描いているのだろう。
太宰治の『人間失格』などは、突然変異というよりも、『浮雲』の延長線上に出てきた、非常に「正統な」日本文学なんだなと思わされる。