
きらた
@kirata
2025年12月16日

彼女の色に届くまで(1)
似鳥鶏
読み終わった
画商の息子で画家を目指す僕は、ある日同学年の千坂に窮地を救われた
そして、その日から僕の日常は一変する――
高校から社会人に至るまでの僕らを描いた、青春アートミステリ
章立てではあるが、連作短編集みたいな雰囲気かな?
1章では出会いとなる高校2年の事件を
2章では高校3年の時の事件を
3章では芸大時代の事件を
4章では社会人となってからの事件を
そして終章では――
実在の絵画も登場し、毎章語られる事件は絵画由来のもの
事件を解くのは彼女だが、彼女は多くを語らない
彼女が発する少ない言葉から礼は真相を組み立て説明する
そんな二人三脚のような謎解きはどこか微笑ましい
礼、彼女、風間、三者三様の魅力と、礼と彼女の甘酸っぱいような関係
夢を追うこと、挫折すること、明かされた重い過去
色々詰め込まれているけど、最後まで爽やかな青春を感じた作品でした


