
さえ
@sae202508
1900年1月1日
梅、香る 琴子は着物の夢を見る
ほしおさなえ
図書館で借りた
二作目。前回のお話より、ちょっとドラマチックなお話でした。
買取先で、老人ホームへ行くから着物を処分したいとたくさんのお着物を鑑定した際に、何年も前に亡くなった娘の振袖も見て欲しいと希望された琴子。
依頼人は常連のお客さんの知り合いで、ここに出すと悪い着物もすっきり浄化して貰えると噂を聞いていた。否定も肯定もせずに見せてもらった振袖は、どうやら伝えたい事があるらしい。
娘さんは結婚して、子供2人育て上げ旦那さんとも静かで幸せな人生を歩みながらも癌で50代の若さで早逝された。
だけど、亡くなってから何か言いたくても言えない事があったのでは無いかと感じていた依頼人。
分かってもわからなくても良いのだが、もし、自分に訴えたい事があったら、と悩んでる依頼人のお話を琴子が引き受ける。
普通に生きて、亡くなった彼女の思い残しが激しい勢いで流れてくる、そんなお話でした。
いつもより少し鮮烈で、悲しくてもきっちり思い切った彼女の強さ、辛さ、その前面には幸せに生きた人生が優しさに包まれてて、ほんのり哀しく、少しの笑顔をくれるお話でした。
