
本屋lighthouse
@books-lighthouse
2025年12月29日
「キャンセル・カルチャー」パニック
アドリアン・ダウプ,
藤崎剛人
読み終わった
差別はよくないし多様性が前提にある社会がいいよね、でも「キャンセルカルチャー」はやりすぎだよ、というようなスタンスの人にこそ読んでもらいたい1冊だと個人的には思った。「キャンセルカルチャー」という言葉はいわば「どんなものでもそこに投げ込める、定義がガバガバな器」であり、実際にはキャンセルなどされていない事例であっても容易に投げ込まれてしまうがゆえに、厳密な場合分けや慎重な検討を必要とする事例があるということも当然に無視される。ゆえに実際には「どうもキャンセルカルチャーという行きすぎた正義があるらしい」という雑な認識でしかないものも、「自分は冷静な立ち位置からキャンセルカルチャーの具体例を検討・認識した」と誤認することになるし、その積み重ねは結果として差別する自由を主張し多様性を否定する価値観を利することになる。とりあえず、「キャンセルカルチャー」という言葉を安易に使わないことから始めてみたい。









