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本屋lighthouse
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@books-lighthouse
千葉市幕張の新刊書店 平日14時-21時/土日祝12-19時(定休:毎週月火/第3水曜) 「こども読書ちょきん」やってます NO HATE🏳️‍🌈🏳️‍⚧️ JR/京成幕張駅徒歩6分(近隣にコインパーキング複数あり) ここは関口個人の読書記録ですが、読んでいる本はだいたい店頭またはウェブストアにあります。在庫がない場合は取り寄せますので、気軽にご連絡ください٩( ᐛ )و
  • 2025年8月11日
    荷を引く獣たち
    荷を引く獣たち
    月曜日だけど祝日だからお店をあけていて、でも体内リズムは月曜日というおやすみに照準をあわせているのかなにか仕事をする気にもならず、お盆休みの課題本を1日はやく読み始める。 あらゆる「非人間化」に抵抗することと、人間を上位存在とし(人間以外の)動物を下位存在とすることへの抵抗は、同時になされる必要がある。
  • 2025年8月9日
    突囲表演
    突囲表演
    「筆者」が前景に出てきたのはそういうことか、となんとなく納得させられる終盤の畳み掛けだった。この読みが正しいかはわからない。おもしろかったからよし。
  • 2025年8月9日
    突囲表演
    突囲表演
    物語は佳境に入っている。「筆者」が街の人間にその書きぶりを酷評されてからというもの、明らかに筆が乗ってきている。 彼女が落花生など売っているものか! 内分泌を調整しているのだ! 気を運び、精神を集中しているのだ! 第三の目で新たな獲物を探しているのだ!(p.402) 内分泌を調整しているのだ!の破壊力。なんだかよくわからないが使いたくなるフレーズとして認定せざるを得ない。内分泌を調整しているのだ!
  • 2025年8月5日
    突囲表演
    突囲表演
    「筆者」という存在が少しずつ前面に出てくるようになってきて、そのたびその迂闊さや愚かさ、客観的な記述を心がけているつもりで世界に絡めとられている(ことに気がつかない)感じを覚える。ということを読者として客観的に見ているつもりの私も、すでに五香街のど真ん中に放り込まれているのかもしれない。
  • 2025年8月4日
    〈食べ方〉の文化史: 宮廷の作法が社会のマナーとなるまで
    たべっ子どうぶつランド@横浜への行き帰りに。 宴の開始時間には「パリ時間」というものがあり、「四時と書かれていれば五時」、「四時ちょうどとあれば四時半」、そして、「四時きっかりというのが四時」とのことで、この解釈どおりに訪ねて行くのがマナーであった。(p.172) いかにもプルーストの「私」が言及してああだこうだと悩んだりうんちくを垂れたりしそうなテーマである。
    〈食べ方〉の文化史: 宮廷の作法が社会のマナーとなるまで
  • 2025年8月2日
    〈食べ方〉の文化史: 宮廷の作法が社会のマナーとなるまで
    ずっとプルーストの気配を感じていたのだが、ついに現れた。正確にはプルーストではなく、プルーストのなかで言及されていたヴァテルという給仕長についての話。以下はプルーストを読んでたときの記録。 家政婦フランソワーズの料理の腕を褒めちぎるノルポワ氏。その比類なき感嘆のなかに出てくるヴァテルという実在料理長の注に「ルイ十四世を招いた三日間の大宴会で予定した魚が到着せずに自殺」(p.81)とあり、ぎょえ〜、という声を出してしまった。
  • 2025年8月2日
    〈食べ方〉の文化史: 宮廷の作法が社会のマナーとなるまで
    人類は火と道具を使って調理をするようになり、他の動物たちにはない文明を獲得した。手ではなく道具を使って食べることは、文明的で洗練された振る舞いであるとみなされているが、一方で、世界には手食の文化が続いている国がある。筆者はいま「今なお」と書きかけてやめたが、インドやアラブ諸国のような国々では、宗教上の習慣に基づき、指を使って食事をしているのである。このことを文明の発達が遅れているためだとするのは、偏った考え方ではないだろうか。(p.92) 信頼できる姿勢である。私がこれを読む姿勢(物理)は今日も悪い。
  • 2025年8月1日
    〈食べ方〉の文化史: 宮廷の作法が社会のマナーとなるまで
    お客さんがまったく来ないので、少し早めの夜ごはんを食べながら読む。食べながら読むのはマナー違反なのだろうけど、本中心の生活を営む者にとってはむしろマナー遵守であろう。私はおふとん中心の生活を営みたい族の所属なので、おふとんに入りながら本を読むのが正統。古代ローマ帝国での饗宴は寝転がって食べるスタイルだったらしいので、おそらくこの血筋。
  • 2025年7月31日
    アクティビズムのアート/アートのアクティビズム
    アクティビズムのアート/アートのアクティビズム
    BLM運動に関する記述。 マイケル・ブラウンの射殺事件後、「アーティストたちはこの運動の中心にいた」と記し、すぐさま重要な点として、ここには「自分をアーティストだと考えたことのなかった人々」も含まれるとつけ加えている。(p.194) 社会は変わるべきだ、あるいは変えられると思ったとき、我々は自ずとアーティストになるのだろう。しかしこれは、たとえば参政党的な運動においても作用する機序だ。別の言い方をすれば、いわゆるリベラル的な価値観を求める政党の運動は、「社会は変わるべきだ」「我々には社会を変える力がある」と人々に思わせる要素を持たなかった、ということになる。 「また平常に戻るという(偽りの)約束さえ存在しない社会的災難の状態であり、そこでは、よりよい、より公正な経済的、政治的、あるいは歴史的選択肢があった記憶さえも消えていく」という、著者が「非存在」と呼ぶ状態(p.206)にある我々が、いかにしてアーティストになりうるか。
  • 2025年7月31日
    〈食べ方〉の文化史: 宮廷の作法が社会のマナーとなるまで
    誤配に次ぐ誤配ですでに在庫がある本がさらに増えていく。小さいお店に面陳を増やす余裕はなく、もうこれはお前が読めということか、という何度目かもわからない啓示を今日も受ける。たしかに気になってた本ではある。本チャンネルのインタビュー候補に脳内で入れたくらいには気になっていた。わかりました。
  • 2025年7月28日
    アクティビズムのアート/アートのアクティビズム
    アクティビズムのアート/アートのアクティビズム
    社会運動文化は、技術的・組織的専門知識を、アート訓練を受けている人にも、素人の参加者にも、水平に再配分する。こうして、単なる「アートワールド」を超えて、より大きく、急進的で、おそらくより革命的ななにかに寄与する、制約のないDIY教育方法論を生み出している。(p.81) デモに使うプラカード、SNSに投稿される言葉たち、などなどを繰り返し生産していくことでおのれのクリエイティブな力に気がついていく、という感覚はよくわかる。社会を変えるということそのものが、社会を作るというアーティスティックな現象であるということ、その担い手に自分もなれるのだということ、それは思っているよりも難しいことではないということ。
  • 2025年7月24日
    アクティビズムのアート/アートのアクティビズム
    アクティビズムのアート/アートのアクティビズム
    「せいぜい過去の介入、実験、反復、妥協、そして小さな勝利や完全な失敗の、断片的でにぎやかな貯蔵庫」としての幽霊アーカイブ(p.37)という概念。 「したがって、私たちはこの短い探求の旅の過程で、抑圧的な社会状況に応答して、自己実現とは言えないまでも可視性を求めて絶えず奮闘している、ふぞろいながらも粘り強い下からの反対勢力を垣間見ることになる。それは結局、再び人目につかないところに隠れてしまうが、時宜を得ればまた姿を現す」(p.39)
  • 2025年7月21日
    NEXUS 情報の人類史 下
    NEXUS 情報の人類史 下
    国民どうしが話し合うことができず、互いに相手を政治的なライバルではなく敵と見なしているときには、民主制は持ちこたえられない。(p.203) 敵と見なさなくてはならない状況を作り出したのが差別やらなんやらを繰り返す者らなのは自明なのだけど、そこはいったん置いといて、それも含めてこのような「敵対的」な状況を作り出した「システム」がSNSである以上、われわれは一度SNSを離れなくてはならないと思う。少なくとも、アルゴリズムが支配するエンゲージメント優先のSNS、拡散すれはするほど「勝ち=価値」になるSNSからは離れる必要がある。そこで民主主義とはなにかといった「正しいこと」を話し合っても、もはや有意義な結果は得られないのだろう。
  • 2025年7月18日
    NEXUS 情報の人類史 下
    NEXUS 情報の人類史 下
    各種SNSのおすすめフィード=アルゴリズムによるエンゲージメント優先でなされるプッシュの有害さ、について書かれている箇所。エコーチェンバーはよくないと言われるけども、アルゴリズムによって作られている無自覚なエコーチェンバーもあり、むしろおすすめフィードをデフォルトにしてしまうほうが危険なのだろう。 少しズレるけども、Siriやアレクサへの呼びかけによって部屋の電気をつけたり調べものをしてもらう、いわゆるスマートホーム的なものを活用する人は増えてきていて、そのことにそこはかとなく怖さがあった。まだ言語化できないけど、たぶん繋がってくる気がする。頭脳も身体もAIに明け渡してしまう感覚。
  • 2025年7月18日
    NEXUS 情報の人類史 上
    NEXUS 情報の人類史 上
    超絶体調不良から回復軌道に乗り、久しぶりに朝読書。民主主義的な仕組みの要諦は「自らの可謬性を認めること」あるいは「自己修正システムが備わっていること」であり、自分が間違っていたことを認め誤りを正す行為そのものが信頼へと結びつく、そういう在り方が前提となっていることらしい。いまの社会はむしろ逆で、誤りをおかした時点で烙印をおされてしまう。あるいはそのように感じているから、誤りを認めず無理筋だろうと気にせず自らが不可謬であることを貫き通す。
  • 2025年7月13日
    NEXUS 情報の人類史 上
    NEXUS 情報の人類史 上
    魔女狩りについての言及があり、昨今の排外主義も魔女狩りのもととなった民衆の恐怖(=知識不足)という特徴が同じだよな、といまさらながら気がつく。
  • 2025年7月11日
    NEXUS 情報の人類史 上
    NEXUS 情報の人類史 上
    カリブ海思想のテーマである記憶の伝達、というところからなんとなく「情報」の歴史みたいなところに辿り着いた。しかし著者は西洋社会に所属している者でもあるので、基本的には批判的に読んでくのがいいのだろうなとも思う。 実際、プロローグですでにサイードの植民地主義批判の言説を「過激な左派の主張」としてみなしているところがあり、もちろんこれはあくまでも「情報の捉え方」を主眼においての評価なのかもしれないが、あまりにも「中道を探究すること」を目指しすぎている気もする。
  • 2025年7月10日
    突囲表演
    突囲表演
    X女史のあれこれについての多数の人間による語り、という形式で構成されている本書も、カリブ海思想における記憶=歴史の残し方、あるいは異なる「ヴァージョン」を織り重ねていく試みとして、読むことができるのかもしれない。などと寝る前に思いついてしまったので書き残しておく。 ちなみに最近読んだパートでは、複数の語り手が同じ出来事について口述したものを「筆者」が書き残していく(それを読まされている)、という状況にあるのだけど、最後に筆者自身もまた語り手となって登場し、上記の記録を読んだ近所のおばちゃん的立ち位置の人に「つまらなすぎる、あんたはもっとやれるやつだと思ってたよ、書きなおしな」といった感じでダメ出しされている様子を書き残している。私もこの読書記録や日記を読んでダメ出ししてくれる近所のおばちゃんがほしい。
  • 2025年7月10日
    君たちの記念碑はどこにある?
    本書において書かれていることは即効性のあるものではなく、明確に遅効性を特徴とする。しかし、記憶や歴史が長い時間をかけて積み重なり強固な存在になるのと同様に、長い時間をかけて実践していくもの、その結果としてあらわれ出てくるのをじっくりと待つものは、ちょっとやそっとで打ち倒され存在そのものをなかったことにされてしまうような脆弱なものにはならない。何度でも想像/創造され、参照されるものとしての記憶や歴史を、いかにして残していくか。絶望を瞬間的な点として捉えることができるのならば、過去から未来へと延々と続く線として(断続的な点の集まりとして)希望を見いだすことができるかもしれない。長生きしたいね。肉体としても、記憶としても。中村さんの言葉を借りるなら、「地憶(geomemory)」になるだろうか。
  • 2025年7月9日
    君たちの記念碑はどこにある?
    歴史が「実際にあったこと」として、つまり史実として正しいことのみで構成されてしまうのではなく、そのような文献的なもののみならず人々の記憶のなかにのみ残っているようなものによっても構成されるべきなのだ、というカリブ海思想は、不思議なことに現在進行形で脅威となっている排外主義への抵抗手段にもなりうるのかもしれない。 記憶の継承こそが歴史の要点なのだと語る西洋の学者は、しかしその「家族」を核家族だったり血の繋がりのあるものとしてしか想定しない。一方で、奴隷制などによって分断されたカリブ海の人々の「血統」は、伝統的な家族観の枠組みを超えて存在している。血が繋がっているかどうか、同一民族であるかどうか、そんなことは関係なく紡がれていく生活、生活の積み重ねである歴史は、「単一」であることに縋った関係性よりも強靭なものとなる。 難しいのは、単一的で伝統的な家族観だったりを求めている者らは、実際に強靭である関係性を求めているわけではなく、単にそのイデオロギー的なものに酔いしれているだけなのだろう、ということだったりする。だから「こっちのほうがつよいよ!」と言ってもなびかない。
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