ユメ "やかまし村はいつもにぎやか" 2025年12月4日

ユメ
ユメ
@yumeticmode
2025年12月4日
やかまし村はいつもにぎやか
やかまし村はいつもにぎやか
アストリッド・リンドグレーン
幼少期の私は、この『やかまし村』シリーズや『わたしたちの島で』など、リンドグレーンの作品を読んでスウェーデンの文化に対する憧れを募らせたものだ。クリスマス、復活祭、夏至祭——中でも私が強く憧憬を抱いたのが、本書の最終章で描かれるザリガニとりである。 スウェーデンでは、一年のうち三週間だけザリガニ漁が解禁され、国を挙げて楽しむのだという。ザリガニとりに出かけたリーサたちが森の中に小さな小屋を作って寝泊まりするというのにまずわくわくしたし、焚火を映し出す夜の湖面の美しさや、リーサがトロルが出るのではないかと怯えた森の神秘的な気配にも心を奪われた。そして、翌日に控えているザリガニ・パーティーの楽しそうな予感(叶うものなら、ここまでリンドグレーンの筆で読みたかった)。久々に読み返してみても、「ザリガニをとりました」という章はひときわ輝いて見えた。 やかまし村での生活に比べるととりたてて冒険のない私の幼少期だったが、このシリーズに出会って心の友としたことは、本当にかけがえのないことだったと思う。当時のリンドグレーンとの出会いに感謝したい。
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