ほしなみ "女人入眼" 2025年3月9日

女人入眼
女人入眼
永井紗耶子
思いがけず良かった。歴史的な「できごと」を描くというより、歴史に名を残す人々の心理とはどのようなものであったのか、ということを追いかける小説だったのが好もしく思った理由だろうと思う。 北条政子と大姫の母娘関係を都方の女房の視点から描いた小説だが、作中ではこれといって歴史が大きく動く訳ではない。大姫という人は幼くして心を病んでしまったと語られることが多いのだが、それは一体具体的に「どういうことなのか」、その心理というものを追いかけているのが面白かった。
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