ユメ "七つの海を照らす星" 2025年12月8日

ユメ
ユメ
@yumeticmode
2025年12月8日
七つの海を照らす星
七海学園シリーズの最新巻『わたしがいなくなった世界に』が刊行されたのに合わせて再読。 私は連作短編集という形式が好きで、中でも短編をすべて読み終えるとひとつの大きな物語が浮かび上がる構造の小説が好きである。これまでに出会ってきたそうした小説の中でも、『七つの海を照らす星』を筆頭とした七海学園シリーズは最高峰であるように思う。一話一話もそれぞれミステリとして質が高いのだが、七話目ですべての謎が綺麗に繋がり、まさしく「七つの海を照らす星」のようなひとりの人物が姿を現したときの驚愕と感動は、再読でも色褪せることはなかった。 児童養護施設を舞台としている本書には、苛酷な環境に置かれた子どもたちが幾人も登場するし、彼らを支える大人たちの日々も困難の連続である。だが、主人公である七海学園の職員・北澤春菜が言うように、そんな日々にも必ず笑いや喜びがある。本書はすぐれたミステリであると同時に、ひとの生きる力を信じさせてくれるヒューマンドラマでもあるのだ。
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