
橘海月
@amaretto319
2025年4月12日
春休みに出会った探偵は
大崎梢
読み終わった
#ミステリ
中二の花南子は父の海外転勤に伴い、曾祖母のハイツに引越してきた。ところがその曾祖母である五月さんがギックリ腰で入院してしまう。近所の同級生の根尾、二階に住む今津と、ご近所さんの不思議な出来事に遭遇することとなり…。飄々とした今津の過去に驚き。
五月さんが大家となっているハイツから、ご近所の根尾のアパート、そして何丁目へと範囲を広げつつ、花南子が住む町が、本当にそこにあるかのように思える描写が見事。何気なく登場する町の人達も、善人でも悪人でもなく、まさに「いそう」なオンパレードだった。だからこそ今津の存在が光り、私も花南子と同じ感覚となった。
ラストがわかってから読み返すと、あぁなるほどと思える描写がいたるところにあって。なぜあの状況でのあの台詞だったのか、あの反応だったのか腑に落ちた。だからこそ根尾が言った「コップを大きくすればいい」という言葉は、早急に答えを出そうとしない、いい提案だなと感じる。