しんどうこころ "復活 上" 2025年12月31日

復活 上
復活 上
トルストイ,
藤沼貴
ロシア文学に興味を持ったきっかけの本。中村白葉の訳で。 当時著者本人はロシア正教会と決裂しており、これを文学で表現したものである。 トルストイの思考によると、キリストは •教義を説いたのではない •儀式を命じたのでもない •生き方(非暴力・愛・誠実)を示した だから •祈りを「やれ」と命じるロシア正教会は偽 •告解で罪が消えるという発想も偽 •国家を祝福する、国家と結託したような宗教は偽 と考えた。 彼にとっての信仰は 「正しく祈ること」ではなく「正しく生きようとすること」。これをネフリュードフという貴族を通じて描いた。 決してカチューシャとのロマンスを描いたものではない。 後半に出てくる、 ・慈善道楽とその習慣化 ・悪徳の系統的蔓延 といったワードにこの作品の核心が集約されているのではなかろうか。 フランス文化に憧れ、気取ってフランス語を用いる貴族や、当時の封建制度に対する貴族、農民の考え方などが濃密に描写されており、ロシアの歴史を知る上でも価値のある読書体験だった。
読書のSNS&記録アプリ
hero-image
詳しく見る
©fuzkue 2025, All rights reserved