
Anna福
@reads--250309
2026年1月1日

万物は流転する【新装版】
ワシーリー・グロスマン,
亀山郁夫,
齋藤紘一
読み終わった
こんなに付箋をつけたのは初めてかも。一文一文が重い。
自由とは、
人間が人間であるための唯一の条件であり、同時に人間が最も恐れるものでもある。
密告が密告を呼び、無実の農民や市民が次々と追放され殺され、監獄へラーゲリへ送られていく。密告の連鎖は円環となり、密告した者自身も別の密告で捕らえられ最後には同じ収容所で隣り合って寝るのだ…
社会主義と独裁が結びついた結果
富農撲滅政策が進められ、農地は縮小し収穫は激減。それでもスターリンを喜ばす為コルホーズは穀物の海、と虚偽報告を重ねる。収穫減の責任は「隠匿した富農」に転嫁され、個人所有意識が強いとされたウクライナには悪意が向けられ播種用の種子まで没収された。こうしてスターリン政権による人為的大飢饉ホロドモールが発生し、国家は飢えた人々に一粒の穀物すら与えなかった。歩く力を失った人々は這い、村々は消えていく。
さらに、夫を密告しなかったという“存在しない罪”で突然逮捕され、監獄やシベリアのラーゲリに送られた妻たちの姿は、言葉を失うほどの理不尽さと痛みを伴って描かれている。
自由が根付かないロシアの心とは。




