
ユメ
@yumeticmode
2017年8月20日

丘の家のジェーン(新潮文庫)
ルーシー・モード・モンゴメリ
かつて読んだ
感想
ああ、なんと素晴らしい物語なのだろうと心から感じ入る。読むたびにその思いは増すばかり。少女にはあまりに冷え冷えとした環境に身を置いていたジェーンが、死んだと聞かされていた父にプリンス・エドワード島へ招かれ、人を愛し愛される喜び、人の役に立てることの嬉しさをその繊細な心めいっぱいに享受する。祖母の圧政から解放され、自由にのびのびとはばたくジェーンの魂の成長を、島の魔法のかかった美しさと父の深い愛情が見守っている。縮こまって日々をやり過ごしてきたジェーンが生きることの魅力に目覚める、あまりの幸福に胸が痛んだ。
