
ちくわ
@stuntman-kent
2025年12月31日
スイミー
レオ・レオニ,
谷川俊太郎
読み終わった
子供の保育園の夏祭りで、先生による読み聞かせ会で題材になっていたこの本。自分にとっては小学校の国語の教材で読んだ以来で、大人になって触れてみるとこんなにも強いメッセージ性のある作品であったことに驚かされた。普遍的で残酷で想像力を掻き立たされる、凄くいい話じゃないですか!!
まず再認識したのが、スイミーが出会った虹色のくらげ、水中ブルドーザーみたいないせえび、昆布やワカメの林といった、綺麗な海の様子が何ページにも渡って描かれていること。スイミーが目となりマグロを追い払うところが強く印象に残っていたけど、このお話の肝はおそらくスイミーが見てきた綺麗な海なんじゃなかろうか。この綺麗な海が、絶望から立ち直るきっかけでもあり、仲間と協力をして生きていこうとする理由でもある。
スイミーが仲間を全員失い絶望した後に出会った綺麗な海。「世界は残酷、だけど美しい」というユダヤ人として迫害を受けてきたレオ・レオーニだからこそ伝えられるメッセージではあるけど、例えば面白い映画を観た、美味しいビールに出逢えた、好きな人が優しかった、こういった世界が輝いて見える瞬間の尊さを謳っているようにも思える。世界の本質は残酷ではなくて、キラキラ輝いていることなんだと。語り口は最近だと映画「フロリダプロジェクト」に近いかもしれない。
それと、スイミーが自分そっくりな仲間に出会いまず実践したのが「いろいろかんがえた。うんとかんがえた。」ということ。残酷を残酷で返さないために、知恵を絞り自分にしかできない何かを見出すその姿勢。きな臭い社会情勢の中、ミサイルを作る偉い人がまず読むべきはスイミーだと思いますよ。
最近うちの子が何かにつけて「こどもっていいでしょ?」とニヤニヤしながら話しかけてきて、5才にしてキラキラ輝いた世界を見つけてしまった、もしや生きる天才?!と親バカを発揮しつつある。この先の人生、もしかしたらミサイルみたいなマグロが突っ込んでくるような、人生の壁にぶち当たることもあるかもだけど、世界が輝いていることをずっと忘れないで居てほしいな。子供にキラキラ輝いた世界を教えてあげるのが親の責務だと、私はスイミーから熱いメッセージを勝手に受け止めちゃいました。