
ワタナベサトシ
@mizio_s
2026年1月9日
言語の七番目の機能
ローラン・ビネ,
高橋啓
気になる
買った
読み終わった
2026/3/4購入。
たまたま読んでいた別の本にとつぜんロラン・バルトの名前が登場して、気にかかっていたところで本書の帯(誰がロラン・バルトを殺したか?)が目に飛びこんできて、このタイミングを逃すわけにはいかないと即日読み始めた。ちなみに別の本とは、中島晴矢『断酒酒場』である。
ローラン・ビネの前作『HHhH』も本書も、読むのに骨が折れた。小説とはこう書かれて流れてゆくモノだろうというお約束がしばしば逸脱して、はぐらかされているかのような“放置された”状態になる。真面目に、誠実に、真剣に読むべきだと思って読書していると、苦労して読解している自分が馬鹿らしくなってくる。
記号論/記号学のことはまったく知らない。本書に登場する実在の人物たちは一部の小説家の名前を知っているくらいで、描写されていないキャラクターの背景などが思い描けるわけでもない。前提となる知識や事前の準備がなければ読み解けないような無力感がある。一方で、何も知らずにそれぞれの人物に先入観というか固定されたイメージを持ってしまったので、今後べつのところで出会ったら、実像を歪んだ形でとらえてしまうかもしれない。
言語が力を持つという主張や展開に、何か似たような話を読んだような気がして、読書中ずっと引っかかっていた。連想したのは國分功一郎『中動態の世界』、ジョージ・オーウェル『1984年』などだった。具体的にどこの何が関連しているというわけではない。言語が七番目の機能をもつという設定が、言語で言い表せないもどかしさを誘発したのだと思う。