たけの
@haruna1515
2026年1月10日
物語のある鉱物図鑑
ペズル,
小田島庸浩
買った
読み終わった
また読みたい
読書メモ
感想
紹介
有川浩『クロエとオオエ』があまりにも素敵ラブコメやったこともあって、ジュエリーとか宝石とか鉱物にはまっていて、帰省中は、奈良の冬の川に入ってガーネットを採取してみたり。そんな最中に手に取ったのが、『物語のある鉱物図鑑』。75個の鉱物や宝石をその鉱物にまつわる物語を添えて紹介している本。
水晶になった少女アメシストに、ぶどう酒をかけたら美しい宝石が誕生したというギリシャ神話から、アメシストは、お酒から自分を守る宝石として知られているんだよ〜、みたいな小噺とともに、鉱物を知ることができて、とても楽しい。
紹介見出しがとってもキャッチーで、
恋の行方を左右する石として世界で愛されてるムーンストーンの紹介見出しは、〈「すき」と「つき」は、ちょっと似ている〉とか。
太陽の神アポロンの兄妹の涙の粒とされる琥珀の紹介見出しは、〈別れは人を強くする。でも弱いままいっしょにいたい。〉とか、〈「翡翠」という漢字にはどちらも「羽がある」〉とかも。心にギュッと刺さるフレーズばっかりなのが素敵なところやなと思った。
翡翠の発見は、本当は『春よ来い』の童謡を作詞した相馬御風やけど、中国との戦争中の情勢を鑑みて、翡翠を守るため、国民の戦争の意識を高めるような国を盛り上げるような発表はしたくないという意図で生涯沈黙を貫いたと言われているらしくて、そんな大きなどっしりした視座の高い人間になりたいな、などと自らを反省したりした。
宮沢賢治が本当によく引用されていて、天河石(アマゾナイト)や、藍晶石(カイヤナイト)を夜空の色に見立てたり、りんどうの紫の華やかさを月長石(ムーンストーン)に例えたり、今まで意識してなかったけど、なんてお洒落な物語の作り方をするんやろうってうっとりした。星と石と花と、登山を始めたことで私が好きになった全部、宮沢賢治が愛したものやったんやなって。いろいろ、もう一回読み直したいな。
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◻︎線路のへりになったみぢかい芝生の中に、月長石ででも刻まれたやうな、すばらしい紫のりんだうがさいていました。
◻︎藍晶石のさわやかな夜が参りました。
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今つけてる指輪のラブラドライトは、曹長石と灰長石が重なった反射で生み出す構造色で、見る角度によっていろんな色に輝くとのことで、モルフィネ蝶とその輝きの仕組みは一緒やとか。ガーネットは柘榴の果実の粒に似てるから、ラテン語の種子から名付けられてて、紀元前から宝石になってる…とか。知れば知るほど、そんな指輪つけてる自分の指まで好きになれるような気がして、素敵な本やった!!
