
匙
@sajisann
2026年1月19日

読んでる
植民地でコロンに抑圧され逃れがたい原住民にとっての宗教の役割。
“原住民はまた宗教を介して、コロンを無視することにも成功する。宿命論によって、苦痛、貧困、運命の原因は神に帰し、いっさいのイニシアティーヴが抑圧者からとり上げられるのである。かくて個々人は神の決定する腐敗解体を受け入れ、コロンと運命の前にひれ伏し、一種の内的な均衡回復によって、石のような清澄さに近づいてゆく。”
“かつては非現実的なさまざまな集団に分割されていたこの民衆、夢の嵐のなかに道を失なうという、言うに言われぬ――だが幸福な――恐怖にとらえられていたこの民衆”
しかし解放闘争の暴力、生命の危険、拷問の苦痛が全面的に訪れるとこれらの宗教の役割は消えていく。
“戦火のうちに成長した若い原住民は、祖先の亡霊(ゾンビ)、双頭の馬、目ざめる死者、欠伸の瞬間を利用して人の身体にとびこんでくる鬼神(ジン)などの話を――遠慮会釈もなく――一笑に付することができる。”
