"残り全部バケーション" 2026年1月19日

雨
@ametrine
2026年1月19日
残り全部バケーション
話の中心に居るのはどう考えても真っ当ではない生き方の人たち。なのに、どうしてこんなに爽やかな読み心地なのかと不思議に思う。 悪事の下請けで生計を立てる溝口。その部下の岡田。親玉の毒島。溝口は謎に愛嬌があって憎めないし、岡田はこんな仕事をしていながら物腰が丁寧で実直なのが面白い。毒島も、泰然とした態度がいかにもボスという感じで、カッコよくすらある。後半の立ち回りは見事! それから「私?脇役です」という顔をしながら犯罪の一部を担っていたり、誰かを騙すために小芝居を打ったりする人も出てきて、とにかくキャラクターが多彩。 五章ある物語にはそんな登場人物たちの人生がしれっと描かれていて、当たり前のことながら「知らないだけで、人生って色々あるな…」なんて思ってしまった。 "いやなことがあったら、バカンスのことを考える" いいな。覚えておこう。
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