

雨
@ametrine
長編と連作短編が好き。
感想と積読リストが長くなりがち
- 2026年7月10日
白銀の墟 玄の月 第三巻 十二国記小野不由美読み終わった動き出した!確実に、点と点が繋がりはじめた…! 国を想う人々が目の前にある自分にできることを精一杯やった結果だ。一人一人の力は微細でも、その働きがどこかで誰かを助け、大きな何かにつながっていく。「我々は微力だが、決して無力ではない」という言葉のまさにそれを見ている気持ちになった。 「送ったほうも、受け取ったほうも、それを知らない。」 この一文があまりにも粋。 阿選の心のうちが描かれて、やっぱり許せないし阿選お前〜〜〜〜〜〜!!!という気持ちではあるんだけど、彼の苦しみも理解できて、自分自身でその地獄を作り出してしまったことを気の毒に思う。 たぶん彼はすごく人間味があって、私たちに近い。 だけど、──だからこそ、天は王の位を授けなかったんだと思う。皮肉だね。 今まで見てきた国を治める王たちは人間離れした思考回路で、良くも悪くも異質だった。阿選に人間味を感じるということは、イコール王ではないことの証明なのかもしれない。 そういう意味では琅燦がいまだに計り知れなくて怖いし不気味だ。さて次は最後の巻。どうなる…!? - 2026年7月8日
レベッカ 上デュ=モーリア,茅野美ど里気になる - 2026年7月8日
白銀の墟 玄の月 第二巻 十二国記小野不由美読み終わった嘘だ!信じないぞ!絶対にひっくり返るはずだ!!!! 李斎たちの絶望感たるや。泰麒側の動きがまったくわからないから真相を知る術が現状なく、推測しかできないから余計に悪いほうへと目を向けてしまってる気がする…! 朝廷側では泰麒陣営にさえ「魂を抜かれたような状態」になる前兆が出始めていてその呪い?の正体は不明でとにかく不気味。鬱状態のように見えるけど一体何が起きてるんだ。 冷淡(に見える)泰麒の態度にも違和感。何もかもが滞り、ねじれて遅々として進まないのが心からもどかしい。 鳩は何の暗喩???次巻へ進む! - 2026年7月7日
白銀の墟 玄の月 第一巻 十二国記小野不由美読み終わった戴国の荒れた様子が様々な人の目線で描かれる。驍宗を慕う者、阿選についた者、市政の人々、朝廷や役所で働く者──どの立場の人も総じて厳しい状況にあり、現時点で国民の誰も幸せじゃないのがつらい。 前巻までは阿選ゆるすまじ!という気持ちだったけど、阿選側の部下の視点で語られる人物像を見る限りは悪人とも言いがたく、早く真意が知りたいなと思う。驍宗も阿選も一体何があったんだ…! 各陣営の動きや思惑が示されるも、なかなか形が見えてこないのでミステリを読んでいるような気分にもなっています。さて次巻へ! - 2026年6月30日
月とコーヒー吉田篤弘気になる - 2026年6月30日
思考のトラップデイヴィッド・マクレイニー,安原和見読み終わった面白かった〜!三分の一くらい進んだところでいやこれ付箋いるな…と思って付箋を片手に最初からまた読み直してしまった。 今の自分自身に漠然とした不満があって、変わりたいけどなにをしたらいいかわからない、っていう人にヒントを与えてくれる本。自分の脳って実はある程度自分でコントロールできるものなのかも、なんてうっかり思ってしまった。 元がブログ記事なせいかすごく読みやすいし表現が面白い!実際の実験や論文をたくさん例に挙げて説明してるけど全然堅苦しくない。 先延ばしについて説明する「現在バイアス」の話で思わずニヤッとしてしまったので一部抜粋。 "欲しいと思うものは時間とともに変化するし、いま欲しいものは将来欲しいものと同じではないが、それを認識できないという意味である。 〜中略〜 現在バイアスがあるから、もうこれで十年連続して同じことを決意してきたけど今年こそはやるぞ、と思うのである。今年こそ体重を落として腹筋を割り、矢もはねかえすくらい筋肉隆々になる。" 思い当たりすぎる!!!やります、今年こそ。たぶん、きっと…。 - 2026年6月29日
黄昏の岸 暁の天 十二国記小野不由美読み終わった魔性の子の十二国側の話。泰麒が蓬莱に再び行くことになる理由がずっと気になってたんだけど、なるほどね…とんでもない騒ぎだったんだね… 「他国を救ける」という行為が場合によっては天の理に触れ断罪されることがある….というのが今回一番の驚き。だからこの世界の国々は基本的に他国に介入しないんだ、と腑に落ちた。 なぜ天は戴を助けてはくださらないのか、という李斎の悲痛な叫びに「自らで救うしかない」と言い、国家間で助け合えるような仕組みを作りたい、前例になれないかと動く陽子がすごい。他国を救うことはいつか同じことが起きたときの自国のためにもなる、と先を見据えた動きができるのはあまりにも王だ。 驍宗に先見の明を感じ、その決断力と実行力を見て李斎が「器が違うと思った」と語っていたが陽子にも同じものを感じるなあ。 それから蓬莱側、高里の周りであれほどの惨事が起きる理由がこの巻で明らかになってすっきりした。 血を厭う麒麟の前でここまでするか…!?と疑問だったんだけど、使令は目を塞がれたような状態の中で必死で敵から麒麟を守ろうとしただけだし、麒麟はそもそもほぼ人間になってしまっていたせいで血で穢れていく自覚がなかったんだ。 間に合って本当に良かった。 終章では、内宰らを信用できないと判断した理由について理路整然と述べる浩瀚が印象的。 「逆恨みのあげく、剣を持ち出すような者の意見に、耳を傾けるだけの理があろうはずがございません。」 人の言動や行いは常に誰かに見られていて、そこからその人となりが判断され処遇が決まる、という言葉に思わず背筋が伸びた。 泰麒は無事取り戻せたけど驍宗は?無事なの?どこにいるの?今どうなってるの!?という気持ちでいっぱいです。次の話で書かれる??? 驍宗と泰麒が無事再会できることを祈りつつ次巻へ! - 2026年6月27日
三鬼小林恭二気になる - 2026年6月27日
さよなら、ニルヴァーナ窪美澄読み終わった苦しい。モチーフ的に救われないのは承知だけど、それぞれの地獄を見せつけられてひたすら落ち込んでしまった。 不当に蹂躙されてそのまま何もかもが壊れてしまうような事件は現実にもあって、誰しもが被害者にも加害者にもなりえると思うと本当に怖い。 周りからはわからなくても、似たような境遇で生きている人っていうのはきっとたくさんいるんだろう。 虐待、ネグレクト、DV、宗教、介護、いじめetc… 犯罪を犯す人のことを、彼らの境遇を引き合いに出して「自分とは別の世界の人間だ」と線引きしがちだけど、実際には地続きなんじゃないかな。 いつどう転んでもおかしくない中、その狭間で必死に抗いながら皆生きてるんだと思う。 普通ってなんだろう、なんて考えながら、せめて自分の身近な人だけでも気にかけてあげられる自分でいたいなと思った。 - 2026年6月24日
ハッピーエンドにさよならを歌野晶午読み終わったそうだった。この人ミステリ上手いんだったわ。 アンハッピーさに意識を向けてたら急に種明かしをされて「え?は?…あ!!」となる体験が楽しい。 どの話もあんまり救いはないんだけど、全部が全部イヤ〜な気持ちになって終わるだけ、ってわけじゃないのが良かった。 - 2026年6月24日
- 2026年6月23日
華胥の幽夢 十二国記小野不由美読み終わった番外編的な短編だけど読み応えは抜群。為政者たちの葛藤がわかる一冊。 斃れてしまった王たちにも正義がちゃんとあった。国を良くするために走っているのにどうして悪くなっていくんだ、という戸惑いや焦りがありありと伝わってきて辛い。 特に臣下たちからしたら王は今まで引っ張ってきてくれた立派なリーダーであり、一緒に走ってきた仲間なんだからそりゃしんどいよね。 できることならなんとかして建て直したいし、この王はもうだめだと見限るのも辛すぎる。 「乗月」では王を討った月渓の心のうちが明らかになって、彼は彼で忠誠を破らざるを得なかったことをすごく引きずっているし、「華胥」は王の傑物ぶりが描かれて明らかな失策はない(ように見える)のに失道に向かっていってて、なんていうかとにかくやるせない気持ちでいっぱいになった。 本当は皆、王にそのまま国を治め続けてほしかったし王と一緒に頑張りたかったよね…。 王たちはあらゆる決断において正解を選び取らないといけなくて、その重圧が少しずつ心を蝕んでしまうんだと思う。 奏や雁のように長く統治が続く国でも、その恐怖は常につきまとうものなんだろうな。この二国が未だ健在なのは、きっとその責を分かち合ったり託せる相手がいるからだよね。 「人を責め、非難することは、何かを成すことではない」 ドキッとした。 私たち一般市民は声を上げることも大事だけど、それで何かを成した気になって、実際に任務に当たる人のことをこき下ろすのは違うよね。文句を言うだけなら誰にでも出来る、ってやつ。肝に銘じます。 短編なのにこんなにもズシっとくる内容。凄い。 - 2026年6月18日
タイタン野崎まど気になる - 2026年6月18日
急に具合が悪くなる宮野真生子,磯野真穂気になる - 2026年6月18日
握る男原宏一読み終わった走馬灯を見たような気分。何人もの人生がこの一冊に圧縮されていて、その熱量と情報量は圧巻。読後、思わず深く息を吐いた。 目的のためには手段は選ばず、犯罪まがいの策を次々に打ち立てて成り上がっていく徳武グループだが、作中で語られるビジネス戦略や成功のための哲学には鋭い視点も多く、何度もはっとさせられた。 いや面白かった! 原宏一、はじめて読んだけど他の作品も気になってしまうな。 - 2026年6月14日
- 2026年6月14日
いけない道尾秀介気になる - 2026年6月14日
毒 POISON赤川次郎読み終わったそれぞれ題名に「男が恋人を殺すとき」「刑事が容疑者を」「スターがファンを」「ボーイが客を」と書かれているにも関わらず、読み進めるうちに誰が誰に向けての殺人になるのかがわからなくなるのが面白い。 でもそれぞれが毒を手に入れるシーンは非現実的でかなりコミカルに書かれていて、いや現場にいた人の身体検査とかないんか〜!とついツッコミを入れてしまった。 毒薬がリレーされていき次の話に繋がるのは連作短編の醍醐味って感じで良かった。 - 2026年6月14日
天冥の標(1 〔上〕)小川一水気になる - 2026年6月13日
図南の翼 十二国記小野不由美読み終わったは〜〜〜〜面白すぎる!なんだこれは! とにかくぐいぐい引き込まれて先へ先へとページをめくる手が止まらず、もう最後の方なんか息を切らしながら早く早く!と駆け足で読了。 珠晶のこと、最初は「じゃじゃ馬で小生意気な世間知らずのお嬢サマ」なーんて思っていたのに、諦めが悪くて猪突猛進、高慢そうに見えて意外と義理堅く、運も天も味方につけて嵐のように突き進んでいく様子に気がついたら応援してた。 悲惨なシーンも勿論あるんだけど、エネルギッシュな珠晶を見ているのは気持ち良く、読後はこのシリーズで一番の爽快感があった。読者の見たがっているものを期待以上の完成度で当たり前のように差し出してくる作者が怖い。予定調和の上位互換ってなんて呼べばいいですか? 「大莫迦者っ!」がいいんだよなあ〜〜〜〜。 あと利広。ミステリアスで飄々とした雰囲気に、「絶対キャラクター人気投票で上位に食い込むタイプだ」などと感じながら、なかなか明かされない彼の立場に思いを巡らせているうちにすっかり好きになっていた。 そんでもって終章での種明かしの鮮やかさよ。撒かれた要素を軽々と回収する納得の出自、珠晶や国の今後を予見させる采配…た、楽しみすぎる…。 シリーズを追ってる者としては過去作を読み返したくなる人も出てきて、行きつ戻りつしながらまだまだしばらくこの世界に浸れそうなのが嬉しい。 キャラクター造形の感想しかまだ書いてないけど、魅力的なのは勿論キャラだけじゃない。 他力本願で当事者意識がないことへの危険性、身分制度や差別への義憤、妖魔(災害)に対する国としてのあり方、雇用と信頼と敬意、仁義とは、等々…この一冊にこれでもかというくらいに課題が詰め込まれていて、ただのエンタメで終わらないあたりが凄い。 深く考えたい人も、とにかく盛り上がる話が読みたい人も、どちらも楽しめる一冊。
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