
腹痛
@mlmil0605
2026年1月25日
白い薔薇の淵まで
中山可穂
読み終わった
美しく情熱的で、それでいて残酷で。
こんな物悲しい作品があったのか。
主人公の我を通す覚悟とは裏腹に、塁の諦観的な感情は、己の真に欲するところからあまりにもかけ離れた選択ばかりで、よほど大人に見えた。
つまるところ、塁は主人公と最初の訣別のときから、ゆるやかな自殺を目指していたのだと感じている。
ふたりの繰り返される衝突と獣のような交わり、一瞬のまどろみのなかを読み進めるたびに、わたしの心にはたくさんの感情が去来し、最後は折り合いをつけるのも一苦労だった。
ひさびさに、読めてよかったと思えた作品でした。

