本とコーヒー "盤上の敵 新装版 (講談社文..." 2026年1月26日

盤上の敵 新装版 (講談社文庫 き 45-4)
前書きにある通り、いつもの北村薫を期待していてはいけない。書かれているのは純粋な悪意の擬人化である。とはいえ北村先生の美しい文章は変わらず、読み心地よく先へ先へと連れて行ってくれるのだが、それがまた痛い。読んでいる間、切られた皮膚にいつまでもかさぶたが張られず、ずっと鮮やかな血が流れ続けているイメージが離れなかった。本格ミステリとしても間違いなく傑作だが、物語として傷を残す作品だと思う。
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