しずく "ミツコと七人の子供たち" 2026年1月26日

しずく
しずく
@nyanko2525
2026年1月26日
ミツコと七人の子供たち
ミツコと七人の子供たち
シュミット村木眞寿美
『僕は美しいひとを食べた』の解説に『この物語を紡いだ人物こそ、、、、かの有名なクーデンホーフ光子の長男なのである』と書かれていて、「光子、知らない!!」と焦りを覚えていた時にたまたまこの本と出会った。渡りに船とばかりに読み進めたが、『七人の子供達』、、、時代に翻弄されたこの子供達に同情の念を抱かずにはいられない。第一次世界大戦、そしてミツコ(光子)が亡くなったあとの第二次世界大戦までこの本は続いていく。翻弄されたのはこの時代の全ての人たちだとは思いながら、きな臭い現在とリンクすることに恐怖を抱く。令和を生きる我々も、同じように翻弄されていくのではないだろうか。嫌だ。恐ろしい。 『大体三十人に二人の監視がついて通り過ぎました。、、、いつだったか納屋に隠れていた女性をお風呂に入れて食事をさせました。それがみつかって逃げたので、、、、。その人は生き延びてイスラエルに暮らしています。、、、ロンスペルクでユダヤ人を助けたのは私だけではありません。』強制収容所へ連行されているユダヤ人を目撃した、スデーテンドイツ人女性の話が書かれていた。生き延びたユダヤ人女性は、今のイスラエルについて、、ガザへのジェノサイド、他国への攻撃等等どう思われているのだろうかと考える。 『世界もドイツ人の犯罪に関してはいつまでも報道を続けるが、ドイツ人に対する犯罪などにはこれまで興味を示さないできた。』そのとおり!私も興味を示さず知りもしなかった。この本によると、相当残虐な行為がドイツ人に対して行われていた。 最終章の『運命にもてあそばれる子供たち』に歴史的相似性を感じ意識がいってしまったが、ミツコの人生も目を見張るほど激しく想像を上回るものだった。そして〈特別寄稿〉で吉行和子氏が書かれている『ミツコに対する村木さんの愛』(作者であるシュミット村木眞寿美氏)を私も感じた。 ミツコの長男である『チェンティグローリア公爵』=ヨハネス・クーデンホーフ・カレルギーが気になって手に取ったこの本は思いがけない掘り出し物であった。
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