ほんのむし "リマ・トゥジュ・リマ・トゥジ..." 2026年1月21日

リマ・トゥジュ・リマ・トゥジュ・トゥジュ
2017年講談社児童文学新人賞受賞、2019年度私立中学入試最多出題作品。 著者自身が長く学校司書として勤務されていた方のせいか、主人公たちの会話や一人称の語り口が「いまどき」の言葉遣いや表現がリアル過ぎ、日本語として微妙に感じる部分も出てくる。それが中2の帰国子女という設定の主人公「らしさ」を表現したものであるなら納得する。 タイトルは「五七五七七」をマレーシア語で読んだもので、各章題の番号はマレーシア語ルビがつき、主人公たちの名前もマレーシア語と同じ音を持つ日本名(サヤ、サトゥ、コウ)が使われている。 思春期の同調圧力、自意識過剰、友情や恋愛という王道の少女漫画のような物語ながら、短歌という日本独自の文学形式にマレーシア語を取り入れることで帰国子女である主人公のアイデンティティや感性をうまく表現しているあたりが斬新で、多様性が求められる現代に相応しいと多くの名門中学で入試問題に採用されたのだろう。
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