
句読点
@books_qutoten
2026年1月31日

中村哲
濱野京子
読み終わった
図書館で借りてきて一気に読了。
NHKオンデマンドで新プロジェクトXの中村哲の回を観て、前々から中村さんの本は読みたいと思っていたが、いよいよ読もうと思い、まずざっくりと知りたかったので、児童書コーナーに行って、伝記を借りてきた。2019年に亡くなったばかりの方がもう伝記になるのは早すぎる気もするが、(著者の方もそう書いていた)彼の業績や人柄など考えれば当然だ。しかしだからこそ余計にもっと長生きして活躍して欲しかった。
ちょっと内容から逸れるが、小学生向けの伝記の本って素晴らしいなと思う。その人のことをざっくりと知りたいという時に、こんなに便利な本はない。よくまとまってるし、本当に予備知識ゼロで読める。文字も大きいし、写真資料なども豊富で読みやすい。とにかく読みやすい。だけど内容はしっかり校閲が入っていて正確。児童書の伝記コーナーの本を片っ端から読むというのもやってみたい。大人こそそれをやるべきだと思う。児童書を舐めてはいけないと思う。
中身に戻ると、中村哲さんの原点には、昆虫好きな少年の心がある。昆虫を通った人は環境問題にも敏感になるし、自然が好きになるし、多様性の重要さも肌身で感じるのだろう。それが原点にあるから、人間中心的な見方から距離をとって考えることができる。また人間も地球で生きるさまざまな生物群の中の一つの種族という認識があるからか、国籍や宗教などの壁を乗り越えて、「人間」という視点であらゆる人と接することができるのではないか。
母方の伯父が火野葦平だったというのはこの本で初めて知った。中村哲の文才はここからきているのかも。幼い頃から火野葦平に可愛がられて、本もよく読んでいたらしい。本を読みすぎて小さい頃のあだ名は「ご隠居さん」だったらしい。
ペシャワールにいくことになったのは37歳の時。用水路建設を始めたのは56歳頃。それまでは無医者地域に診療所を開く活動をしていた。
ソ連やアメリカなどの大国に翻弄され続け、中村さんの活動もその動きに翻弄され続ける。スタッフがテロ組織に連行され殺害されたり、盗みがあったり、さまざまなことに翻弄されながらも「命を何よりも大切に」という指針はブレず、活動を続ける。その活動を支援する輪もどんどん広がる。
この本で中村哲さんの人生の概要は大掴みに知ることができたので、中村哲さん自身の本も読んでいきたい。



