浸る
@rattatatatat
2026年1月31日
その生きづらさ、発達性トラウマ?
花丘ちぐさ
読了
読書メモ
不適切な育て方をされた人々は、心身に様々な悪影響が生じる。自分に自信がなく、つねに焦燥感があって、悲しみやつらさで胸の中がいっぱいになっている。虐待ではなくても、成長の過程で親から不適切な関わりがあると、心に深い傷を負い、生きづらさを抱えてしまう。
この本ではポリヴェーガル理論をもとに、不適切な育て方をされた人がどのような神経系を持つようになるのか、発達性トラウマとはどのようなものか、そしてそれを解決していくためにはどうしたらいいのかを教えてくれる。
ポリヴェーガルとは「複数の(ポリ)」、「迷走神経(ヴェーガル)」で「複数の迷走神経」という意味。
身体の中に流れる自律神経系のなかで、進化の過程で、哺乳類だけが持っていて仲間と関わることを促進する迷走神経がある。脳幹のお腹の側からスタートするので「腹側迷走神経系」という。
哺乳類の中でも、特にヒトは周りにいる仲間とうまく協力し、お互いに気持ちよく幸せに暮らしていくために、腹側迷走神経を発達させた。この本では「安全と絆」の神経系と呼ばれる。
また周囲の状況が安全か否かを感じ取り、判断する仕組みをニューロセプション(神経の+受容)という。
子供の頃に安心して育った人は、ニューロセプションの発達が円満で、適切に安全と危険を見分けることができる可能性があるが、発達性トラウマを持つ人は、このニューロセプションが円満に発達しておらず、つねに危険信号ばかり探す傾向がある。
問題は、私たちの反応の多くは、意思で決めているのではなく、ニューロセプションによって決定づけられていることである。意識では反応は選べないのだ。
では、一度作られてしまった神経の傾向性は変えることができないのか?そうではないと筆者は言う。神経はかなり柔軟で、たとえ成長したあとでも新しい刺激を加えることによって、シナプスを組み替えて神経系のあり方を変えていくことができるのだ。
身体の中に刻み込まれたトラウマは、身体から解放していくこと、「ソマティック」なアプローチによって、つまり身体に働きかけて神経系に変化を起こさせていくことが効果的だ。
この本で紹介されている今すぐにでもできるソマティックなエクササイズな方法は以下の通り。ポイントは少しずつ進むことを心がけること。変化はほんの少しづつ、一口サイズで進めることだという
・散歩やウォーキングで緑や自然に触れる
・神社、仏閣、教会などを巡る
・動物に触れる
・ヨガ・ダンス・スポーツをする
・笑う
・歌う
・あそぶ
・聴く
・夜寝る前にその日にあった3つのよいことを思い浮かべる
・マッサージもしくはセルフタッチで体に触る