
いふ
@if_______any
2026年2月1日

公務員のすすめ
泉房穂
読み終わった
図書館
了。
図書館の新着本コーナーにあり、就活のとき時間的に諦めた地方公務員の仕事に興味があったので、読むことにした。明石市の改革も無知だったし。
まず、地方公務員に限らず、「前例にとらわれずに、仕事によって人や社会をよくする」という仕事への熱意が、公務員の既成概念と対比することで強く印象に残り、行動に移していきたいと思った。自分が今までそのように働きたいと思いつつも、このような人に出会うことをしていなかったことで、仕事への取り組み方がぶれていたなと気付かされた。一方、泉氏は幼少期に障がいのある弟と歩んできた経験が思いの根源にあり、対して自分の経験も深掘りしたほうがよいと感じた。
次に、地方公務員に転職を考えた際は、財政優先度が適切な自治体、行政(ソフト、基礎自治体向き)/専門(ハード、広域自治体向き)それぞれで希望の働き方ができる自治体を見定める必要があると思った。泉氏のような、DV相談員を正規雇用で年収700万で募集するなど、適切な雇用や待遇をする首長を見極めることで選べたら楽かもしれないが。本書では泉氏の人間性の部分も好きになり、自己の考えや他者に対する評価の言語化が非常に丁寧でかつ共感できたことが大きな理由である。「ワークライフバランスという言葉のイメージがあまり好きではありません。ワークとライフを切り分けたい人もいれば、人生を賭けて何事かを成し遂げたいと思って職に打ち込む人もいるでしょう。」(p130)この文章に込められた配慮と主張に感服した。
公務員の仕事の性質のイメージも変わった。システム設計は、「人を幸せに導く」というイメージだったけど、「人が幸せになるシステムをつくる」というイメージなんだと思った。泉氏は徒競走に出て笑った弟を見て「人の幸せはその人が決める、他人が勝手に決めない」「一人一人が優しくても、社会はマイノリティに冷たい」「一人一人が幸せを追求できる社会をつくる」と思うようになったという。
前提条件はありつつも、時代が変わっているから、公務員の仕事は内容もやり方も優先順位も、ときには制度すら変える必要がある。自分の転職を考えると、いま新卒で小規模な民間にいること(さらに、制度設計込みでいろいろやらせてもらえていること)は大きなメリットではないか。
具体的な政治思想においては、「廃県置圏」、人口20万〜50万程度の「ヒューマン・ジャストサイズ・シティ」構想に首肯した。岡山市北区は令和7年末で29万人。今後引っ越すときも、住みやすさの目安にしてみよう。
優しさと賢さと、ほんの少しの強さを持とう。
その言葉通り、これら3つを与えてくれる本だった。
(どうでもいいけど、980円って小学館新書は結構強気だな)