
い。
@hon_i_read
2026年2月7日
ポルトガルの海 増補版
フェルナンド・ペソア,
Fernando Pessoa,
池上ミネ夫,
池上岑夫
読み終わった
とても良い詩選集だった
本名のペソア、そして3つの異名を使い、4人の異なる詩人名義で書かれている。ペソアは神秘主義的な抒情詩人、アルベルト・カエイロは自然詩人、リカルド・レイスは異教徒の古典的詩人、アルヴァロ・デ・カンポスは未来派的でエリオットに通ずる現代的な詩人という位置づけ
一見すると異名で書けば書くほど詩の内容が本当に思っていないことばかりを書いていることになり詩に対する「誠実さ」を欠くように思えるけれど、ペソア自身によれば、詩が真実になるための本質的な条件として非個人的にならねばならず、非個人として語る為には異名を使うことに必要性があるということのようだった
アルヴァロ・デ・カンポスの「煙草屋」がとても良かった
未来派的な機械への賛美、エリオット的で都会的な空気、その中で何者にもなれないかもしれない自分と向かい合う時間を悲しく美しい
他の詩もとてもよいものが多い
4人の名義によってのスタンスは違えど、通底して流れる人間の内面と外部の葛藤や喜びがとても心地よい

