
アネモネ
@anemone
2026年2月7日
脂肪の塊・テリエ館
モーパッサン
読み終わった
プロシア軍を避けてルーアンの町を出るフランス人を乗せた馬車に、“脂肪の塊“と渾名される娼婦がいた——『脂肪の塊』。
純粋で陽気な娼婦たちと彼女らを巡る人間を描いた——『テリエ館』。
中編小説二篇が収録。
世界史の授業で名前だけは知っていたモーパッサンを初めて読んだ。短めの中編小説で、文章も読みやすかった。
『脂肪の塊』は、馬車の同乗者が、自分たちの利益のために娼婦を都合よく扱う様子が、エゴイスティックで醜かった。
気の強い娼婦の姿が目に浮かぶくらいに、想像力が掻き立てられた。
『テリエ館』は、まず、題名にもなっている娼館に常連たちが集まって、夜な夜な宴を繰り広げるという設定が面白い。まるで自分が通っているバーみたいで笑ってしまった。
娼婦たちが明るく人間らしく描かれていて、
人間のたくましさを感じた。
モーパッサンは自然主義の作家として、農民・市民・売春婦など、様々な階層の人々の生活を、客観的な文体で描いたと言われるが、こういうことなんだと腑に落ちた。



