M "プロジェクト・ヘイル・メアリ..." 2026年2月7日

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@WineLove
2026年2月7日
プロジェクト・ヘイル・メアリー 下
プロジェクト・ヘイル・メアリー 下
アンディ・ウィアー,
小野田和子
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素晴らしい作品。 『火星の人』の人らしい、とてもポジティブで善良、そしてクレバーな主人公で、信頼できる。 グレースに起こったことはあまりにも絶望的で悲劇的なのに、事態に反してカジュアルに乗り越えていく姿に救われる。 そしてロッキー。どんどん愛おしくなるグレースの相棒であり親友。どこかピュアで優しくてそして優秀な宇宙の友達。グレースにとっては地球も含めてこれ以上のない存在だったのではないだろうか。 ストーリーは絶望と希望がひっきりなしに訪れる。常に彼らの穏やかな対話が状況の深刻さからかけ離れていてそれが不用意に心を波立たせない。それに違和感を持つ人もいるかもしれない。しかしグレースが絶望に打ちひしがれてしまったら、読者も心が折れてしまいそう。 グレースとロッキーに癒されながら、2つの星の命運をかけた探求は続き、ついにたどり着く。ふたりさがそろわなければなし得なかった奇跡。どこまでも出会いは偶然だけど、運命には必然があった。 読み進めるうちに、どんどん悲しくなってきてしまった。彼らには別れが迫っている。それぞれの母星を救うため帰らなければならない。死なずにすんだことはよかったけれど、やはり辛かった。 ここでさらなる危機に。最後の最後で特大の絶望が訪れるのだ。しかしグレースはやはりグレースだった。善き心と強い知性で親友を救う選択をした彼に涙がこぼれる。 残り1割を切ってもなおオチが読めなかった。地球に帰れることを喜び、宇宙に飛ばした彼女に一言言ってやると意気込んでいたグレース。それは何一つ叶わなかった。それでもこれは不幸な結末ではなかった。 ロッキーの星の子供たちに教師として教える場面は、胸が震えた。なんというエンディングなのだろう。これは絶望か希望かもわからない。彼が口にしていた願いは潰えて地球がアストロファージ危機から脱した以外どんな状況かもわからない。 それでも、これはあまりにも温かな物語だったと思うのだ。
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