きらた "狼少年ABC" 2026年2月12日

きらた
きらた
@kirata
2026年2月12日
狼少年ABC
狼少年ABC
梓崎優
4つの物語を収録した梓崎優12年ぶりの新作(短編集) 系統としては「日常の謎」系で、内容は透明感と切なさを感じる青春小説 著者の他作品と比べると、ミステリとしてはやや薄味に思えるが、物語としては何れも鮮烈な印象を与えてくれる 収録作品は各々独立した短編だが、“少し奇妙な過去の出来事の真相を探ろうとする話”との共通項がある また、各話毎に季節が振り分けられていたり、語り手となる人物達の年齢が次第に上がっているとの構成にもなっている 謎を解き進めて行く中で揺れ動く人物達の感情描写が丁寧で美しく、鮮烈な印象を焼き付ける作品集、と言った感じか 読みながら“それ(この謎)ってもしかしたら”と察する事もあるが、本作は謎を解くのが主題ではなく、謎を解く中で変化していく感情、気付き、苦み、仄かに感じるあたたかさ等を噛み締める作品なのだと思う また、読み口がポップで舞台/場面の切り口が美しく、会話で距離感が分かったりと、物語としての組立方と完成度が高く感じた |ᐕ) ⁾⁾ 特に好きなのは「重力と飛翔」 ちょっと涙が止まりませんね‥‥ 「スプリング・ハズ・カム」は既読でしたが、内容をわかっている状態で読み返すと、改めてフェアを貫いているなぁと嬉しくなりました
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