
一世
@seedo81
2025年3月13日

ディスカバリー・ドリブン戦略
リタ・マグレイス,
入山章栄,
大浦千鶴子
読み終わった
読了。コロンビア大学ビジネススクール教授であり、ベストセラー作家でもあるリタ・マグレイスによる、「仮説思考計画戦略」についての一冊。
冒頭には、経営学者 クレイトン・クリステンセン教授 が友人として寄稿を寄せており、そういえば 『ジョブ理論』 の中でもマグレイス教授の理論が紹介されていたことを思い出しました。
主となるメッセージは、不安定な時代だからこそ、仮説と小さな実験を繰り返しながら戦略を構築すべき であり、その役割は経営トップではなく、チームにある(リーダーの役割はファシリテーション) というものです。
本の構成はユニークで、序盤は核心に触れず、事例紹介が続きます。そのため、監修を務めた 早稲田大学MBAの入山章栄教授 が「第5章から読んでみては?」と冒頭で推奨しているのも納得です(最初から読み始めると、途中で離脱してしまう読者もいるかもしれません)。
理論全体は、いわゆる 「イノベーション創発」 に近く、最近のトレンドでもある 「小さく動かす」「チームで動く」 というアプローチを正当化するものです。また、「ゴールをイメージする」ことの重要性 も強調されており、この点は デザイン思考 にも通じるものがあると感じました。
さらに、後半に登場する 「男女リーダーの間に本質的な差はない」 という議論が非常に興味深く、このテーマだけで新たな一冊が書けるのではないかと思いました。
● ディスカバリー・ドリブン戦略: かつてないほど不確実な世界で「成長を最大化」する方法(リタ・マグレイス、2023年、東洋経済新報社)


